●2019年は穀物不足、価格は上昇~農水省『世界の食料需給見通し』 (2010年02月15日)
農林水産省(農林水産政策研究所)は、10年後(2019年)の世界の食料需給について、定量的な予測分析を行ない、その結果を公表しました。
世界の食料需給見通しは、平成20年度より実施している世界の食糧需給に関するプロジェクト研究の一環で開発した「世界食料需給モデル」用いて行なわてれいます。
予測結果としては、穀物等の在庫水準が低く需給がひっ迫した状態が継続。食料価格は2007年以前に比べ高い水準で、かつ、上昇傾向で推移する見通しです。要因としては、人口の増加、所得水準の向上等に伴うアジアなどを中心とした食用・飼料用需要の拡大に加え、バイオ燃料原料用の農産物の需要の増大などが挙げられています。
見通しのポイントとしては、まず、穀物の消費量は2019年までに5億トン増加し、26億トンに達します。小麦や米は食用として、トウモロコシは飼料用とバイオ燃料原料用として重要が伸びます。しかし各品目とも消費の伸びに生産が追いつかない状況に。その結果、穀物価格は実質6~17%上昇します。
穀物貿易は、アジア、アフリカ、中東で消費の伸びに生産が追いつかずに純輸入量が拡大し、一方で欧州、南米、オセアニアで純輸出量が拡大して、純輸入に対応します。なお、北米は純輸出量が減資し、中南米は純輸入地域から純輸出地域へ返還する見通しです。
肉類も消費量は増加し、価格は実質7~12%上昇する見通しです。特にこれまで水準の低かったアジア、中東における増加が著しいようです。
自国の食糧需給どうこうだけでなく、先を見据え、世界全体で生産量と消費量が一致するように調整を行なっていくことが必要ですね。
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投稿者 kksblog : 2010年02月15日 12:13