●野生のトラは絶滅危機!世界の「“トラ”ブルスポット10カ所」発表 (2010年02月22日)
今年の干支は寅。日本ではすでに寅年が始まって2か月近くたちますが、旧暦である中国では、2月14日に新年を迎え、寅年がスタートしました。この旧暦の寅年のスタートにあたり、WWF(世界自然保護基金)は、野生のトラが減る原因となっている世界の「“トラ”ブルスポット10カ所」を発表しました。
WWFは、長年にわたって野生のトラの保護活動を進めています。その背景には、現在、野生のトラは世界に3000~5000頭ほとしか残っておらず、この100年あたりで10万頭いたトラが20~30分の1に激減したことがあります。また、WWFは保護活動と同時に、寅年の今年、世界に向けて協力を呼びかけ、トラの保護活動を大きく前進させることをめざしています。
“トラ”ブルスポットは、森林破壊や密猟が起きているトラの生息国であるインドネシアやロシア、森林破壊により生産した紙やパームを大量に輸出しているヨーロッパ、温暖化によりトラの生息地が浸食されているバングラディシュ、トラの骨など根強い需要がある中国など。それでも、トラを絶滅から救うための努力は世界各地で続いています。WWFは今年9月、世界銀行とロシアのプーチン首相の協力を得て「世界トラサミット」もロシアで開催予定。効果があった保護活動の経験を分かちあう重要な機会となることが期待されます。
トラは生態系の頂点に立ち、アジアの自然の豊かさを体現する生きものです。WWFジャパンが実施している森林プログラムでは、森の現象が激しいスマトラ島で活動を行なっており、その中にはトラとトラの森を守るプロジェクトも含まれています。
トラのすむ森は減少の一途。“トラ”ブルスポットの紹介は、野生のトラを脅かす要因と、トラとその生息環境の保全に向けたポイントをアピールしています。日本では動物園のオリの中のトラがあたりまえに存在するイメージばかりかもしれませんが、実は世界では野生のトラが絶滅の危機であることを知っておく必要がありますね。
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投稿者 kksblog : 2010年02月22日 14:04