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中学英語教育の実態調査報告 中学1年で7割の生徒が苦手意識をもちはじめている (2010年01月11日)

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ベネッセコーポレーションは、公立中学校における英語教育の実態と教員の意識と、中学2年生の英語学習の実態と英語や外国に対する意識調査を実施し、その結果をホームページに発表しました。

中学の英語教育についての実態を知ることができるおもしろいデータです。この調査結果に加え、大学教授や研究者などの専門家による解析がなされており、興味深く読むことができます。

ホームページからダウンロードすることもできますが、冊子を希望すれば取り寄せることも可能です。

学校英語の教室では、学校の方針や担当教員の裁量による指導方法がとられており、普段の授業での英語の使用頻度、外国語指導助手(ALT)の導入、教材の利用法などには、かなりバラツキが見られます。

普段の授業に半分以上英語を使っているのは5割を超えているものの、3割強が30%ほど英語を使用、約3%はほとんど使っていないと答えています。ALTの導入についても、週1回以上とするのが半数近くあるのに対し、月1回程度が16%と大きな開きがあります。

十分な体制が整っている場合と、教員がほとんど英語を使わない英語の授業で補助教員も月1回程度の導入だった場合とを考えると3年間では大きな開きとなり、機会均等とはいえない実態です。

また2011年から小学校で実施される英語教育ですが、現時点で独自に英語教育を導入している小学校もあり、中学校の教員がどの程度小学校英語活動についての知識を持っているかを聞いたところ、小学校英語について知っている中学校の教員は半数に満たない(48.5%)という結果です。

現状では中学英語の質は、教員の熱意に頼るような傾向が感じられました。体制を組んだ授業運営のバックアップが必要ではないでしょうか。

生徒側への調査にも回答に大きなバラツキが見られます。英語の理解度は、「ほとんどわかっている」と「70%くらいわかっている」を合わせて4割であり、他の教科と比べると苦手意識が出ているということです。

中学に入ってすぐは英語学習のやる気が高かったのに対し、苦手意識を持ち始めたのは中学1年後半の時期で、およそ7割の生徒が苦手意識を持ってしまうようです。

英語に対する認識はというと・・・
「得意・好き」(21.2%) 英語が得意で好き
「得意・嫌い」(16.3%) 英語は得意だが嫌い
「苦手・好き」( 4.1%) 英語は苦手だが好き
「苦手・嫌い」(57.7%) 英語は苦手で嫌い

多くの生徒が苦手意識を持っている英語ですが、生徒たちの70%以上が『今後ますます英語が必要となる社会となる』と予想していて、65%の生徒が『英語が話せないと困るだろう』と感じているということです。

必要だと感じている、だけど苦手。相反している答えです。生まれたての赤ちゃんが4歳にもなれば、言葉を上手に聞いたり話したりできるようになるのに、脳の発達した大人たちも苦労する語学学習って、いったいどういうわけでしょうね?

第1回 中学校英語に関する基本調査報告書【教員調査・生徒調査】



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投稿者 kksblog : 2010年01月11日 16:04


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