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偏食の改善、共食と食意識を持たせる必要性が調査研究で明らかに (2009年12月23日)

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(独)日本スポーツ振興センター(NAASH)のホームページに、平成19年11月に実施した『児童生徒の食事状況等調査』の結果に基づいて行われた研究報告が掲載されています。

研究報告によると、偏食による痩身傾向、共食の重要性、食意識を持たせる指導の必要性といった問題が挙げられました。

まず、子どもの肥満傾向が懸念されていますが、一方で痩身児も増加しているのが現状です。痩身児には偏食の傾向があります。例えば、「好き嫌いをしない」は標準児は52.8%、痩身児は43.7%、「給食をいつも全部食べる」は標準児は54.0%、痩身児は38.9%、「給食をいつも残す」は標準児は6.2%、痩身児は13.9%です。痩身児は授業以外で運動をしていないなど、空腹感が低い傾向で、偏食により牛乳や小魚を食べないようです。中学生痩身児の男子には健康状態の不調を訴える生徒が多く、夜食をとる傾向があります。

偏食の早期改善を図ることが、痩身指導に効果があると考えられます。

次に、子どもの時期は、食生活による心身への影響が大きいといわれていますが、共食か孤食によって生活習慣にも影響があるようです。就寝時刻が22時以降の児童は、朝食を「家族そろって食べる」30.1%に対し、「一人で食べる」が47.7%、起床時間も遅ければ孤食が多い傾向です。孤食の児童は共食の児童に比べ、肥満傾向にあり、家族そろって食べることが栄養バランスをよくすることにつながるようです。

児童の共食の推進のために、朝食孤食の弊害を理解させ、子どもに調理する力を付けたり、食事の手伝いの習慣化を図る対策を講じ、啓発することが必要です。

また、食に関する意識が低いのが食生活に影響し、さらに身体の不調にも現われています。「栄養バランスを考えて食べる」が「わからない」児童生徒は、すっきりとした目覚めの割合が低く、たちくらみ・めまい、やる気がない、イライラするといった不定愁訴が高くなっています。

食に関する指導においては、栄養バランスの指導からさらに「なぜ栄養バランスを考えて食べる必要があるのか」と踏み込んだ指導により、食に対する意識を実生活に根付かせる必要があります。

「食育」の結果は時間をかけてあらわれるもの。毎日の食事の大切さ、そして子どもに食意識をしっかり持たせることの重要性をあらためて認識させられる研究報告ではないでしょうか。


平成19年度 児童生徒の食事状況等調査ワーキンググループ研究報告:独立行政法人日本スポーツ振興センター


食育



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投稿者 kksblog : 2009年12月23日 07:00


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