●公立校教職員 公募やFA宣言 人事行政にも新しい風 (2009年11月08日)
文部科学省は、平成20年度における公立学校の教職員人事行政について調査を実施し、その結果を発表しました。学校教育は、直接の担い手となる教員の資質能力により大きく左右されることから、的確な人材確保が重大な課題とされています。人事行政によって、より良い教育となることを目指していることがうかがわれます。
発表された項目は、次の5つです。
(1) 指導が不適切な教員の人事管理に関する取組等について
(2) 優秀教職員表彰の取り組みについて
(3) 公立学校教員の公募制・FA制等の取組について
(4) 公立学校における校長等の登用状況等について
(5) 民間人校長および民間人副校長等の任用状況について
年間を通し、指導が不適切と認定された教員数は306名あり、内研修対象者が204名でした。希望降任者は170名、条件付き採用者が採用とならなかった者が315名となりました。
『聖職』といわれた教職員のイメージからは相反するかもしれませんが、80万人を超える教職員の数から比すると、その少なさに驚きます。
教育委員会は、不適当とする教員の指導を実施する一方、優秀教員を表彰する人事も行っています。前年度は53だったものが56の教育委員会に増え、給与や講習免除などによりその労をねぎらっています。
校長や副校長のみならず、一般の教職員の公募制・FA制度の導入をしている教育委員会などがあります。特色のある学校作りに向けて、望む人材の確保、望まれる人材の育成に教育委員会も寄与しています。
公募数が1857件であったのに対し、1079名の配置がなされ、538名のFA宣言者に対し224の人事配置がなされたことからもうかがわれます。
各学校の目指すところに合った校長・副校長の人事を実施し、その管理職の意向に沿った人事をすすめ、特色のある学校づくりをすすめるという方向が見えてきます。
民間から登用された校長の数が96名、副校長の数が45名と少ないながらも、新しい試みが続けられています。公立校ながらも、学校の差別化が進んでいくことになるのでしょうか。
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投稿者 kksblog : 2009年11月08日 13:47