●運動能力も所得による格差が生じている?ベネッセ教育研究開発センター調査 (2009年10月30日)
日頃の勉強はイマイチでも、体育の時間や運動会ではヒーローさ!…という子、クラスに1人や2人いそうですが、実際はちょっと違うようです。秋田県と言えば、全国学力・学習状況調査トップで一躍有名になりましたが、体力・運動能力調査においても好成績をおさめているようです。同じく学力・学習状況調査で上位の福井県も同様の傾向があるということです。
ベネッセ教育研究開発センターでは、学校外教育活動に関する調査として、保護者(母親)の教育観と子どもの学校外教育活動の実態を調査しました。その結果について、調査報告書を今月より毎月、1章ずつ同センターのホームページで公開していく予定です。現在は第1章「子どもの『運動格差』を生じさせるものは何か?」が公開されています。
調査において、学校外での習い事や地域の活動、放課後の部活動も含めて、この1年間で何らかの運動やスポーツに定期的に取り組んできたかどうかをたずねました。その結果を学校の成績(保護者による評価)とかけ合わせると、小学生、中学生いずれにおいても、学業成績が高いほどスポーツに取り組んでいる子どもの割合が高くなっています。
また、世帯の年収が多いほど、スポーツ活動を行っている割合が高いという結果が得られました。小学生の場合、年収が高いほど習い事をやらせているケースが多いことはうなずけますが、部活動がスポーツ活動の中心となる中学生でもその傾向が続いていました。
「子どもにとって運動やスポーツは必要だ」という考えに対する賛否は、保護者の年収による差が全く付きませんでした。しかし活動費の負担が重いと感じるかどうかは、世帯年収によってはっきりと差が表れました。実際に子どものスポーツ活動にかける金額が年収により異なっていることは、以前の調査で分かっているようです。
子どもの運動能力と学力が密接に結びついているのではなく、運動習慣、学習習慣がそれぞれに保護者の所得と関わっていると考えられます。今後、スポーツの地域性や男女差、学校別の校外活動についてなど、さまざまな切り口で報告書が公開される予定です。第12章まである予定なので、全て読み終わるのは1年後になりますが、興味深いテーマです。毎月チェックしてみてはいかがでしょう。
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投稿者 kksblog : 2009年10月30日 07:17