●大学図書館の情報電子化傾向続く 平成20年度「学術情報基盤実態調査」 (2009年10月23日)
文部科学省が、平成20年度の「学術情報基盤実態調査」の結果を発表しました。この調査は、大学の図書館の実態調査および、大学におけるコンピュータ、ネットワークなどの実態に関する調査です。図書館の実態調査は昭和41年より行われており、そこに平成17年度よりコンピュータおよびネットワークの調査が追加されました。それぞれ大学図書館編、コンピュータ及びネットワーク編として構成されています。
調査結果によると、大学図書館では、電子ジャーナルの整備や機関リポジトリの構築といった、情報の電子化が進んでいるようです。また大学でのコンピュータやネットワークの活用については、学内LANの整備はほぼ100%に近く、そのうち8割近くは通信速度100Mbps以上の回線を整備しています。研究のために膨大な情報を抱え、活用する大学では情報の電子化とインフラが必要不可欠なのでしょう。
電子ジャーナルは電子媒体によって提供される携帯の雑誌ですが、前年度に比べて利用可能な種類数は10.5%増、係る経費は27.6%増となっています。いずれもデータのある平成16年度から継続して増加しており、逆に洋雑誌の購入は種類・経費共に減少しています。取り寄せに送料も日数もかかる紙媒体から、電子出版物に移行していると考えられます。
研究成果をサーバに保存し、インターネット上に無償で公開する機関リポジトリの構築は、前年度に比べ大幅に増え、国公私立全体で構築大学数が倍増しています。その約半数が大学などの研究論文集に掲載された紀要論文で、学術雑誌論文は13.3%でした。
大学における情報リテラシー教育は、全大学の約90%、国立大では100%が実施しています。内容としては「学内LANを利用するために必要な操作方法やルール」が最も多く、「倫理・マナー」が続いています。セキュリティポリシーの策定は、全大学では6割弱ですが、国立大では9割近くが策定しています。セキュリティ対策の実施は全体でほぼ100%行われていますが、全学的な学内認証基盤の導入については、国公私立いずれも65%前後でした。
論文や研究成果のデータベース化に次いで、電子化して公開される時代になってきました。紙媒体を検索していた頃に比べ、今や学生や研究者が得る情報量、スピードは飛躍的に増しています。それだけに、的確な情報を得る「リテラシー」が、今後研究者にとって重要な能力となるのではないでしょうか。
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投稿者 kksblog : 2009年10月23日 08:23