●平均正答率は上昇、課題も明らかに~『全国学力・学習状況調査』 (2009年09月02日)
文部科学省が本年4月に実施した『平成21年度全国学力・学習状況調査』の結果が公表されました。
21年度調査は、20年度調査により、ほとんどの教科で平均正答率が上昇、しかし過去2回を含め調査結果から、課題も明らかになりました。
小学校国語では、資料(図表・グラフなど)から情報を読み取り、与えられた条件に沿って事実や考えを書くこと、小学校算数では、与えられた複数の条件を整理して、すべての条件を満たす結論を導き出すことに課題があります。中学校国語では、文章や資料を読んで、示された条件に合った表現で書くこと、中学校数学では、日常的な事柄を、一次関数の問題としてとらえ、判断する方法を数学的な表現を用いて説明することに課題があることがわかりました。
また、地域格差や学校格差が懸念されていますが、21年度調査では地域の規模等による大きな差は見られず、各学校の状況も全国平均と比べて大きなばらつきは見られませんでした。ただし、国立・私立学校は入学者選抜を行なっていることに留意する必要はありますが、平均正答数は公立学校を上回っています。
調査の結果を分析し、具体的な教育指導の改善に活用した学校は、小学校は約93%、中学校は約87%と、20年度に比べ高くなっています。本年度の調査結果も今後の教育にどう活用するか、賛否両論ある中で、その真価が問われますね。
文部科学省においても、調査は幅広く児童生徒の学力や学習状況等を把握することなどを目的として実施していますが、実施教科が国語、算数・数学の2教科のみであり、学習指導要領全体を網羅しているものではないことから、学力の一部分であることや、学校における一側面に過ぎないことを留意し、正答数や正答率の結果だけでなく、総合的に結果を分析し、児童生徒一人ひとりの学習改善や学習意欲の向上につなげることが重要としています。また、児童生徒に対する質問紙調査結果によると、基本的生活習慣や家庭でのコミュニケーションの大切さがうかがえます。文部科学省、学校同様、家庭、児童生徒一人ひとりが結果を受け止め、改善につなげていってもらいたいですね。
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投稿者 kksblog : 2009年09月02日 12:04