●学力が上がった学校の事例を報告 (2009年08月31日)
国立教育政策研究所では、8月6日、平成19年度・20年度の「全国学力・学習状況調査」において特徴ある結果を示した学校における取組を事例集としてまとめた。全国調査の結果において正答率や無解答率などが全国平均に比して良好であった学校を含む市区町村の教育委員会において特にその結果に寄与していると思われる16校(小学校8校,中学校8校)の事例を分類して掲載した。なお、個別の学校名については未掲載。
それによると、校長や一部の教員だけではなく、学校をあげて取り組んでいる。また、板書やノート指導、発問などを丁寧に行い、工夫されている。
児童生徒の学習環境に配慮、児童生徒の作品などの掲示物が教室や廊下に整然と啓司されるなど掲示物に関わる工夫をしている。児童生徒や保護者との信頼関係が構築されている。などの共通要素が見られた。
B問題で特に正答率が高い中学校では、解答を最後まで書こうと努力したと回答した生徒が、国語では91・7%、数学では62・%と、全国平均を大きく上回った(国語全国平均64・1%/数学43・7%)。
同校では、野外活動等の体験学習の充実に力を入れている。学校から,海岸まで20㎞歩く全校遠足では、生徒自身が苦労したり,困難を克服したりする場面を意図的に取り入れている。与えられた課題に対して,状況を判断し,適切な解決策を導き出す体験が,思考力・判断力・表現力を育成にもつながっているという報告だ。
また、国語において、学校図書館の蔵書やインターネットの情報を活用して文章を書くことに力を入れる授業や多様な文章、優れた表現・言語に触れる機会を多く取り入れた授業を実施。社会では、テレビ会議システムやインターネットを活用した海外(タイ、ハワイなど)の中学生,高校生との交流を図り、国際的な視野の広がりを目指した授業を行ったり、社会的事象の統計数値を生徒自身でグラフ化し資料を的確に読み取る力の育成を目指した授業に取り組んだ。理科では、電子掲示板を利用して互いの意見を参考にしながら自分の考えをまとめていく授業を行っているという。
平成18 年からは、教員の授業改善の実践事例を「実践集録」としてまとめ、教員各自が自分の実践を振り返る。
家や図書館で1日当たり10分間以上読書をする児童生徒のほうが国語の正答率が高い傾向が見られるが、同校でも週5日の朝読書を実施、年1回は全校読書会で全員で同じ作品を読み、感想を読み合う活動なども行っている。
事例集URL https://www.nier.go.jp/index.html
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投稿者 kksblog : 2009年08月31日 14:54