●もはや「食育」「メタボ」は常識? 内閣府の「食育に関する意識調査」 (2009年06月29日)
毎年6月は「食育月間」です。食育の国民への浸透を図るための月間として、食育推進基本計画により定められたのだそうです。基本計画の5ヶ年も後半に入り、国民の意識はどのように変わってきたのでしょうか。
内閣府は、今年3月に「食育に関する意識調査」を行いました。食育に関する国民の意識や国民運動への関心などを把握し、今後の食育推進施策の検討資料とするためです。同様の調査は食育推進基本計画を実施する前の平成17年7月、その後は平成19年、20年の3月に行われています。
この調査結果によると、「食育」という言葉を知っている人は全体の7割で、前回調査とほぼ同じとなっています。食育への関心度は「関心がある」「どちらかと言えば関心がある」を合わせると7割を超えていますが、前回調査からはやや減少しており、食育は多くの国民に浸透しているものの、やや熱が冷め気味なのかもしれません。
日頃の食生活について、悩みや不安を感じている人は前回よりも減っています。それでも女性の4割が悩みや不安を感じていると答えています。その内容は、食品の安全性についてがトップでしたが、前回調査よりも減少しています。今回多くなったのは、自分の健康、家族の健康についてでした。
食習慣に関して、食事に関するマナーや作法について気をつけている人は約8割、食べ残しやごみを減らす工夫をしている人は約9割と、多くの人が意識していることが分かります。食事の前後で「いただきます」「ごちそうさま」の挨拶をしている人は「必ずしている」人が半数を超え、「時々している」まで合わせると8割程度になりました。
個人や家庭での実践はかなり浸透していますが、食育推進ボランティアへの参加となるとやや消極的なようです。「参加してみたい」と答えた人は2割5分程度にとどまりました。その中で参加してみたいボランティア活動は、「生活習慣病の予防など健康作りのための活動」が最も多く、「適切な食品選択のための活動」「子どもに対する食育活動」が続きました。
今回の調査結果は、多くの質問で前回調査から大きな変化はありませんでした。食育の推進活動が浸透し、国民意識が安定していると言えますが、残りの未だ「食育を知らない」層への働きかけが大切になってくるでしょう。また子ども達にも引き続き食の大切さを呼びかけていくことで、「食」を大切にする社会の実現が目指せそうですね。
「食育に関する意識調査」の結果について:内閣府食育推進室
食育[しょくいく]
今、消費者が考える「食」の関心事とは?〜食育に関する意識調査
「メタボ」認知は目標クリア 食育推進基本計画の目標値と現状値発表
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投稿者 kksblog : 2009年06月29日 08:37