●中性化することば、歯切れのよさと心の伝わることばづかいを評価 (2009年05月25日)
きれいなことばづかいとは?生涯学習三検定のひとつである「実用日本語 語彙力検定」の受検者に対して、『第6回 ことばに関するアンケート』が実施されました。
調査は小・中・高校生の受検者で、試験終了後に任意で回答、有効回答は10,930 人です。
アンケート結果により、男性語と女性語は異なると7割の子どもが認識。また、男性語を使う女子が3割いる一方で、イントネーションによってはやさしく聞こえることばを使う男子が5割以上いることから、男女ともに、使うことばが中性化していることがわかりました。
男女のことばづかいの壁がなくなりつつある結果として、例えば、「今日はいい天気だね。」という話し方をするのは、「男女どちらでもよい」が67.1%、「女の子」が23.2%ですが、実際に使うかという質問では、「はい」が男子54.4%、女子73.6%であり、ことばの中世化がよくあらわれています。
ただ、普段、ことばづかいに対して意識することが少ないのでしょうか。「あなたの近くにきれいなことばづかいを話す人はいますか」という問いに対し、「はい」が53.2%で、「わからない」が32.8%。どんなことばづかいがきれいなのかという基準があいまいな子どもが多いようです。さらに、「あなたはきれいなことばづかいで話したいと思いますか」という問いに対しては、「はい」が47.5%、「わからない」が34.9%にものぼり、男性語と女性語の区別がなくなりつつある現状では、判断しづらいのかもしれません。
中性化は特に女性の若い世代にみられます。女性らしいことばは敬遠され、例えば怒りのことばとしては、「あなた、いいかげんにしなさい!」ではなく、より怒りが伝わる「おまえ、いいかげんにしろよ!」が3割弱の女性に使われているのです。
また、「きれいなことばづかい」とはどんなことなのかという認識も変化しているといえます。用語の正誤より、語り口の歯切れのよさを評価し、わかりやすい語や単純明快な構文を用いることにより、心の伝わることばづかいをする人が好印象のようです。
子どもは、日常で聞いていることばづかいが、自然と身についていくものだと思います。大人が時代とともに変化していることばに対応したきれいなことばづかいで、手本となるようにしたいものですね。
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投稿者 kksblog : 2009年05月25日 10:01