●学校の管理下で発生する災害の発生事例と事故防止に向けて (2009年04月01日)
独立行政法人日本スポーツ振興センターは、平成19年度に災害共済給付制度により障害見舞金、死亡見舞金及び供花料を支給した全事例756件についてを整理・収録した『学校管理下の死亡・障害事例と事故防止の留意点』を作成しました。
本書では、学校の管理下で発生する災害の中で、子どもたちの将来の健やかな生活に最も深刻な影響を及ぼす障害と死亡の災害発生事例に焦点をあて、実態が把握しやすいように、「学校種別」及び「災害発生の場合別」に分類してあります。また、災害防止の専門的な見地から分析した「学校生活における事故防止の留意点」を掲載し、学校種別に事故の傾向を把握し、その防止のための留意点を紹介しています。
平成19年度の医療費の給付件数は216万7806件。その内、死亡見舞金の給付件数は75件、障害見舞金は497件でした。
小学校の事故は、休憩時間に圧倒的に多く発生しています。児童が校舎内外を自由に移動し、さまざまな場所で自由に過ごしているため、教職員の管理が十分に行き届かないことから発生しやすいと思われます。各学校ともこの時間帯の事故防止対策の一層の強化を図る必要があります。
中学校の事故は、体育の授業時および課外活動を通じて、球技実施時に事故が数多く発生しています。指導者による安全管理はもちろん、生徒自身が体育活動中に発生する可能性がある事故・災害について、予測・回避できるような指導が求められます。また、自殺と思われる事例も少なくないので、生徒の心のリスクを早めに察知すること、相談体制を充実させ、自殺を確実に防止することが重要です。
高校の事故は、道路交通事故が多いことから、登下校中の安全について注意を促すことが必要です。また、いじめ等による自殺が多く発生していることから、相談体制を整えること、普段から教師と生徒、生徒同士が温かい人間的な交流を深めておく必要があります。
災害には、予測できないものや防ぐことが非常に困難な事例もある一方で、予測が可能であったり、事後の処置を的確に行なうことにより、被害を最小限に抑えることができるものもあります。各学校の実態に応じた学校の管理体制の充実、安全教育が求められます。
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投稿者 kksblog : 2009年04月01日 01:27