●「いたずら書きが好きな人たちよ、良いニュースだ」集中力促進の裏技が? (2009年03月06日)
ノートや教科書の余白にごちゃごちゃと書き込まれたいたずら書き。「まじめに勉強しなさい」と大人に叱られたことのある人は多いのではないでしょうか。
ところが「いたずら書きは集中力を高める」という説が登場しました。イギリスのプリマス大学の心理学者Jackie Andrade氏は「人々は自分の集中力を高めるために、戦略としていたずら書きをするのかもしれない」と述べているのです。
Andrade氏の研究チームは、40名の被験者に対し、人や場所の名前が出てくる留守番電話のメッセージを聞かせ、その後、記憶している名前を書き出してもらう、という実験を行いました。この時、被験者の半数はメッセージを聞いている間、紙の上の図形を塗りつぶすよう指示されていました。メッセージを聞いている間にいたずら書きをしていた被験者は、していなかった被験者より名前の記憶がおよそ30%優れていたというのです。
これは、いたずら書きをすることにより「メインの作業=聞こえてくる名前を覚えること」から気がそらされて空想にふけってしまうことを防ぐ効果があるというのです。
ここで「頭脳負荷理論」という考え方が登場します。これは、頭脳には一定限度の量の注意力しかなく、その注意力があることに使われてしまうと、他の刺激情報の処理を停止してしまうというものです。
分かりやすい例として、マジシャンのステージが挙げられます。マジックには必ずタネがありますが、マジシャンは華麗な身振り口ぶりでそちらから観客の注意をそらし、まるで本物の魔法のようなマジックを繰り広げます。
いたずら書きも同様に気をそらせるように感じられますが、実際のところは、もっと気をそらせること、例えばメインの仕事と関係ない考え事や外から聞こえる音などに注意力がいってしまうことを防いでいる可能性があるというのです。
これは全世界に認められたとまでは行ってないでしょうが、試してみる価値はあるかもしれません。ただしあくまで無意識でできる程度のいたずら書きで。先生の声が耳に入らなくなってしまうほど書くことに没頭してしまったら、それは本末転倒というものでしょうから。
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投稿者 kksblog : 2009年03月06日 18:22