●親と「会話」はしているけど「尊敬」は感じない? 中高生の生活と意識調査 (2009年03月03日)
文部科学省所轄の財団法人「日本青少年研究所」が「中学生・高校生の生活と意識」という調査の結果を公表しました。これは日本とアメリカ・中国・韓国で調査を行い、その国ごとの結果を比較しています。
調査のねらいは、中学生と高校生の規範意識と行動を10年前と比較し、その変化を把握することや、最近日本で問題になっているネグレクトについて、親子関係の実態を把握すること、また健康、安全、社会参加に関する意識を把握することなどです。
朝食を「毎日食べる」と答えたのは日本の中高生が最も多く、8割を超えました。一方夜更かしの傾向があるようで、中学生で0時以降に寝るという答えが3割、高校生で1時以降に寝るという答えが25.4%いました。就寝時間が最も遅かったのは韓国で、いずれも日本の割合を上回っています。
勉強や学校に関する悩みは各国共通のようで、「勉強がきつい」がいずれの国でも1位になっています。「学校へ行きたくない」と思うのは中学生より高校生が多い、というのも同じ傾向でした。その他の悩みについては、日本、韓国で「容姿やスタイルがよくない」、中国では「余暇生活が退屈」、米国では「友達とつきあう時間がない」でした。
自己に対する認識では、日本の中高生は、他の国に比べて自分の能力に対する信頼や自信に欠けているという結果でした。悩み同様、他人と比較して自分にコンプレックスを感じ、自分に肯定感が持てない傾向があるようです。
親子関係については、「家族と会話をする」「親はよく私をしかる」「親によく反抗する」という回答が他国に比べ多く、「親を尊敬している」「親は私を大切にしてくれる」「親は私の勉強に関心を持っている」「親の意見に従う」では、日本の肯定率は最下位でした。
この結果は、中高生だけでなく、大人にも言えるかもしれません。周りの人や目上の人を「尊敬する」より「反目する」「蔑む」ことが多くなってはいないでしょうか。子どもたちに自分を肯定させるには、まずは大人たちが、自分や周囲に肯定感を持つことを心がけてはどうでしょう。
■関連記事
「自分はかっこいい方だと思う」高校生が日本にはほとんど存在しない?
学校で力を入れてほしいのは心の教育ー平成20年墨田区住民意識調査より
中学生・高校生の生活と意識—日本・アメリカ・中国・韓国の比較—
« 平成20年中の、サイバー犯罪の検挙状況など~警察庁 | トップページへ 携帯ルールがある家庭の子は、マナーやモラルが身に付いていることが多い »
最新記事一覧
- スポーツ指導者必携! 豊かな心を育み、強い絆をつくる新しい時代のコーチング本(2013年11月23日)
- 「エコプロダクツ 2013」が、東京ビッグサイトにて12月に開催されます(2013年11月22日)
- 関西四大学が入学生を対象に『薬物に関する意識調査』を実施(2013年11月21日)
- グッドデザイン賞受賞の「超変換!!もじバケる特選」、新たに6種類を発売
- メダリストの講演やシンポジウムも 「生涯スポーツ・体力つくり全国会議」(2013年11月20日)
- 秋の「SACLA(サクラ)見学ツアー」最先端研究施設でオイシイ発見をしよう
- キッズ用ブルーライト対策メガネ エレコムより新発売
- クロスリンクマーケティング、子ども向けタブレット端末「Rainbow Pad」、トイザらスで販売(2013年11月18日)
- 教育支援コーディネーター・フォーラム参加者を募集、模擬授業体験や講演も
- 元栄養教諭らが運営する学校給食サイト「おkayu」がオープン
- 大学における教育内容等の改革状況を調査~文部科学省
- 宇宙実験を知る 日本マイクログラビティ応用学会による公開講演・公開展示
- 反転授業の動画とパンフレットを公開 ゼッタリンクス(2013年11月15日)
- 自分らしさを伝え、記入・提出を効率的に~ エントリーシート「OpenES」学生登録開始
- 世界に飛躍できる人材を~進学・留学・キャリアの相談・体験イベントを開催(2013年11月14日)
投稿者 kksblog : 2009年03月03日 13:55