●国研日本語教育研究部門「廃止」に反対する署名活動を実施[3/5まで] (2009年02月27日)
「日本語教育の将来を考える有志の会」は、国立国語研究所(国研)日本語研究部門の事実上の廃止に関して、廃止反対の署名活動と請願書の提出を行うことにしました。
この問題は、先月30日に国立国語研究所の廃止に関する法案が国会に提出されたことに端を発します。この法案では同研究所の国語学や言語学に関わる研究は人間文化研究機構に移管され継続されるものの、主に外国人に対する日本語教育について研究する「日本語教育研究部門」の機能はごく一部しか継承されず事実上「廃止」されることになっています。
会では、海外での日本語教育や日本に住む外国人への日本語教育などに悪影響が出るとして、「廃止」の影響が最小限に留められるよう請願を行うことにしています。
国研の日本語教育研究所は、日本語の使用実態などの調査や、それをもとにした学習項目一覧の作成、カリキュラムや教材の開発などを行っており、膨大な研究データベースを持っています。また、各地の日本語教育関係者のネットワーク化など、日本語教育の中核的な機能を果たしてきました。
今回の請願では、こうしたデータベースやネットワークの管理を引き続き行えるような最低限の措置を求めるとともに、日本語教育に関する事業のさらなる推進を求めています。
会では、この請願に賛同する人の署名を集め、請願書とともに文化庁長官に提出する予定です。
署名用紙は、会のホームページからダウンロードすることができます。両面印刷した署名用紙に署名を集め、会に郵送で提出します。請願法に基づいて正式に行う署名であるため、ネット署名や署名用紙のコピーやファックスは無効です。また、日本国籍を持つ人だけでなく、日本に住む外国籍の人も署名することができます。
署名の締切は3月5日。法案の提出があまりに急だったため、法案の審議前に短期間で署名を集める必要があるということです。
これまで会には668人分の署名が届いています。会では、5000人分の署名を集めることを目標としており、「たとえ5000でも、たった10日でそれだけ集めたとなればかなりインパクトはある」としています。
海外での日本に興味を持つ若者の増加や、日本で暮らす外国人の増加など、日本語教育のニーズは高まっています。その中で日本語教育部門をいきなり廃止するのは損失がとても大きいように思います。教育や研究の意義だけでなく、移民政策や外交政策とも関連付けて考えるべき問題ではないでしょうか。
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投稿者 kksblog : 2009年02月27日 17:12