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クレーターがくっきり! 世界初、月全球の正確な地形図と重力異常図を発表 (2009年02月19日)

grav_090218.jpg国立天文台、JAXA、東京大学、国土地理院などの研究者チームは、月全球の正確な地形と重力場を世界で初めて明らかにしました。国立天文台のサイトに、この研究成果に関する詳細と、発表された月全球の地形図と、重力異常図が掲載されています。

月の地形測定は、JAXAの月周回衛星「かぐや」に搭載されたレーザ高度計によるものです。これまでの月全球の数値地形データは、米のアポロ15〜17号やクレメンタイン探査機で撮影された画像の写真測量解析によるULCN2005というモデルがありましたが、今回の地形図はその精度を飛躍的に向上させています。

月の最高地点、最低地点は共に裏側(地球から見えない部分)にあり、その高低差はこれまでに考えられていたよりも2kmも大きいことが分かりました。月の地形と言えば、輪っか状の「クレーター」が有名ですが、新しい地形図では、従来のものより、クレーターの形が鮮明に見えています。

裏側も含む、月全体の正確な重力地図を作ることができたのは、「かぐや」とリレー衛生「おきな」の連係プレーによるものだそうです。解析の結果、月の表側に重力異常が多く、裏側には少ないことが分かりました。重力異常というと恐ろしく聞こえますが、地形や地下に含まれている物質や地下構造などによるもので、体に感じる重力と比べるととても微少なものです。

月がどのようにして生まれたのかについては、さまざまな学説があり、未だはっきりしていません。この謎を解く鍵が、月の深部構造にあると言われています。重力異常を調べることによって、月の内部にある鉱物や、その密度などがわかるのです。

今回の研究成果が公開される前日の2月12日、重力測定に尽力した衛星「おきな」は月の裏側に落下、衝突してその使命を終えました。「おきな」には軌道を制御するための機能がないため、月の重力場の影響を受け、昨年から徐々に月に近づいていったそうです。予想落下地点は月の裏側なので、その様子を観測することはできませんでした。最後に大きな功績を残してくれた「おきな」に、お疲れ様でした、と言ってあげたいですね。

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アースウォッチャー「月から見た地球」〜かぐやアーカイブ
世界天文年2009日本委員会のウェブページ〜「世界天文年2009」とは?

月全球の正確な地形と重力場が世界で初めて明らかに



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投稿者 kksblog : 2009年02月19日 11:45


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