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ゲームが得意という「才能」を認めて 香山リカ氏インタビュー (2009年02月13日)

kayama_090213.jpg社団法人コンピュータエンターテインメント協会のサイト「ゲーム研究データインデックス」において、「ゲーム研究者」として精神科医の香山リカ氏のインタビュー(第1回)が掲載されています。

このサイトはゲームに対する情報認識の底上げが図られ、ゲームに関する学術的な議論が進み、ゲーム産業に対する評価の向上ならびに問題解決に向けた実態の解明に向けて研究活動が活発となることを目的としています。ゲーム研究者インタビューは、これまでにも養老孟司氏や、斉藤環氏などの著名人が登場しています。

香山氏のインタビューのタイトルは「精神科医として働きはじめてからもずっと、ゲームに癒されてきた」というものです。学生時代からゲームが好きで、最初は単純に仕事の疲れを癒すものでしたが、臨床の場で、いろんな問題を持った子どもや若い患者さんを診察することを通じて、その関係性が変化していったのだそうです。

不登校や引きこもりなど、問題を抱えている子どもを診る中で、日常生活が困難な「重症」と判定されるような子が、ゲームだけはすごく上手でした。しかし周囲は、ゲームは不登校や引きこもりを助長させている、または引き金になっていると否定的に捉え、本人も引け目を感じながらゲームをやっていました。

しかし「ゲームをしているから学校に行けない」のではなく、多くの場合「別なところ」にその理由はあり、だからこそ、ゲームが彼らにとって本当に唯一の救いや支えになっていたりするケースもあるのだそうです。

香山氏はゲームが得意であることに対し「才能」という言葉を使っています。普通なら何時間もかかるようなロールプレイングやダンジョンを、ものすごい速さで解いていく。それを「すごいこと」と認識できれば、周囲はその子の「能力」を認められ、子どもは認められることで他のことにも自信を持てる、といったケースもあるのです。

ゲームが問題行動や、犯罪の引き金になった、と思う背景には、ゲームを「社会的悪」という立場に追い込んだ世論があるのではないでしょうか。スポーツや音楽だって、寝食をないがしろにしてやっていれば問題になってしまうでしょう。ゲームの楽しさを認めた上で、弊害やルールについて考えていけばいいのではないでしょうか。

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投稿者 kksblog : 2009年02月13日 01:17


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