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18歳までに社会人としての基礎を身につけるべき―経済同友会の提言より (2009年02月10日)

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経済同友会の教育問題委員会は、「18歳までに社会人としての基礎を学ぶ―大切な将来世代の育成に向けて中等教育、大学への期待と企業がなすべきこと―」と題する提言をまとめました。

今、産業界は国際社会の中で競争力を維持するために、優秀な人材を確保することが重要な課題となっています。しかし実際には基礎的な能力が身についていない若者も多くいるのが現実です。

今回の提言では、「社会に役立つ人材を育てるには、18歳までに社会人としての基礎ができている人材を育てることが重要である」として、そのために学校や企業が何をすべきかを提示しています。

ここでは、18歳までに身につけておくべきこととして以下のようなものを挙げています。
1.基礎・基本的知識
2.多様性、異文化への理解
3.自分が生まれ育った日本の理解
4.疑問を持ち、学び、前進する意欲
5.思考、表現、決断、実行、責任
6.善悪の判断、忍耐、礼儀などの社会性

こうした力を身につけるためには、中等教育の充実が重要で、そのため、提言では中等教育に指導法の改善などを求めています。特に、自ら学び育つ生徒を育てるには、生徒の興味や意欲を引き出す指導の仕方が重要であるとしています。

大学に対しては、グローバル社会を生き抜く人材を育てるには、高度な専門知識よりも幅広い教養が必要であるとして、専門教育は修士課程で行い、学士課程では教養教育中心型にシフトすべきであるとしています。また、大学側が「社会に役立つ人材を育てる」という意識を強く持ち、卒業資格の厳格化により学生の質の保証を行うことが重要であるとしています。

一方、産業界ができることとして、職場体験やインターンシップなどのキャリア教育支援の充実や企業の出張授業などを挙げています。また、学校が育てるべき人材像が明確になるよう、企業が求める人材像を明確にするほか、現在の採用方法の弊害を見つめ直す必要があるとしています。

学校でも家庭でも子どもの学力ばかりに目が行きがちですが、教育は立派な社会人を育てるためのものでもあります。その意味でこうした産業界からの意見は耳を傾けるべき内容も多いのではないでしょうか。

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投稿者 kksblog : 2009年02月10日 17:00


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