●学校向けの新型インフルエンザ対応マニュアル(暫定版)が完成しました (2009年01月22日)
東京都教育委員会は「東京都新型インフルエンザ対策行動計画(平成17年12月策定)」、「東京都新型インフルエンザ対応マニュアル(平成19年3月策定)」に対応した都立学校における新型インフルエンザ対応マニュアルを作成しました。
現在、国及び東京都において新型インフルエンザ対策の見直しが急速に進められており、今後の対策の進展により適宜修正を加える必要があることから暫定版としてまとめたそうです。
マニュアルは「策定の趣旨」「基本的な考え方」「新型インフルエンザについて」「新型インフルエンザ患者発生の段階に応じた対応」「学校において新型インフルエンザが発生した場合の対応」「新型インフルエンザ関連情報」「新型インフルエンザ対策の新たな動向」の7つの章から成り立っています。
その中でも、とくに着目すべきなのは「現段階で想定される通常のインフルエンザと新型インフルエンザの違い」です。通常のインフルエンザでは38℃以上の発熱、鼻汁、咳、くしゃみ、咽頭痛、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感、肺炎、小児では中耳炎、熱性けいれんなどの合併症により重症化することがあります。
一方、新型インフルエンザの症状は未確定(発生後に確定)ですが、鳥インフルエンザの場合は、高熱と急性呼吸器症状を主とするインフルエンザ様症状、下痢を認めた例もあるようです。また、肺炎、呼吸不全による死亡が多いことも特徴的です。
感染性も通常のインフルエンザでは「あり(かぜより強い)」ということですが、新型インフルエンザは「強い」となっています。また、発生状況は通常のインフルエンザの場合は単なる「流行性」ですが、新型インフルエンザが発生すると「大流行性/パンデミック」になると予想されています。
死亡率や死者数を比べても、通常のインフルエンザだと0.1%以下ですが、鳥インフルエンザのヒトでの発症事例を見てみると、発症者:391人、死亡者:247人死亡率:63.2%(2003年11月~2008年12月16日WHO)と、かなり危険性が高くなっています。
同資料には、発生段階に応じた主な対策なども掲載されていますので、パニックが起こる前にぜひ一読しておくことをおすすめします。新型インフルエンザはまだ未知なるものですが、対策をきちんと取っていれば被害は最小限に抑えられるはずです。
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投稿者 kksblog : 2009年01月22日 20:44