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「魚」のシシャモ、「動物」のラッコ、トナカイはアイヌ語なの? (2009年01月19日)

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北海道教育委員会は、アイヌの人たちの歴史・文化などに関する啓発資料「ピラサ」を発刊しました。

道教委では、アイヌの人たちの歴史・文化などに関する教育活動の充実を図るため、教師用指導資料や子どもホームページの作成、初任者研修や指導主事による研修会の実施などに取り組んできたそうです。

平成19年12月14日に発行された「ピラサ」の第1号では、「アイヌの歴史・文化等に関する教育の必要性について」掲載されています。

第1号は、北海道は古くからアイヌの人たちの居住地であり、北海道の歴史・文化などについて理解を深めることは、この地域に生きてきたアイヌの人たちの歴史・文化などについて理解を深めることにほかならないという一文から始まっています。

また、アイヌの人たちは過去の人たちであり今は存在しないとか、存在していても昔のような生活をしているという誤った認識をもっている人たちが相当数いるという調査結果もあります。そして、今アイヌの人たちは、北海道をはじめ全国に居住し、民族としての伝統文化の伝承に努めているそうです。

こうしたことから、児童生徒に正しい北海道の歴史観を認識させるには、アイヌの歴史・文化等を通史的にとらえた学習により、正しい理解と認識をしっかりと深めていくことが必要だとしています。

平成21年1月7日に発刊された最新号(第13号)では、アイヌ語について紹介されています。アイヌ語は、かつては北海道、樺太南部、千島列島などで話されていたそうです。

北海道のほとんどの地名が、アイヌ語に由来しています。よく使われるアイヌ語として「魚」のシシャモ、「動物」のラッコ、トナカイなどがあります。

また、アイヌ語の地名は、北海道をはじめ、東はカムチャッカ半島の先端部、千島列島、サハリン(樺太)の西海岸と東海岸の南部、サハリンに対岸する沿岸の一部、それに本州の東北地方に分布し、生活に不可欠な動植物、信仰の対象、交通の要所、地形の表現、方位などの単語が組み合って成立しているとのことです。

道外に住んでいると、どうしてもアイヌの人たちが“特殊な存在”のように思えてしまうことも多いですが、差別をなくしていくためには、子どものうちからしっかりした教育を行っていく必要があります。北海道以外に住んでいる先生方も「関係ない」と思わずに、自分の身近な似たような問題(例えば、同和問題や人種問題など)について一度子どもたちと一緒に考えてみてはいかがでしょう?

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アイヌの人たちの歴史・文化等に関する啓発資料「ピラサ」11~13号を掲載しました



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投稿者 kksblog : 2009年01月19日 19:33


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