●学士課程教育の課題とは?教員の確保や事務部門強化、財政支援の充実等… (2009年01月01日)
中央教育審議会は、平成20年12月24日の第67回総会において「学士課程教育の構築に向けて」(答申)を取りまとめました。
高等専門学校教育の現状と社会経済環境の変化として、「高等専門学校は中学校卒業後からの5年一貫の本科とそれに続く2年間の専攻科での実践的専門教育により、実践的・創造的な技術者を養成」が挙げられています。
また、「卒業生の高い就職率・求人倍率に見られるように、社会から高く評価」および「社会経済環境の変化:高等教育のユニバーサル化、技術の高度化、15歳人口の減少、理科への関心の薄れ、進学率の上昇、地域連携強化の必要性の高まり、行財政改革の進展」も上記同様に指摘されています。
高等専門学校教育の充実の方向性としては、「それぞれの高等専門学校が自主的・自律的改革に不断に取組み、社会経済環境の変化に積極的に対応」すること、「中堅技術者の養成から、幅広い場で活躍する多様な実践的・創造的技術者の養成へ」のほか下記の2つが挙げられています。
「多様な高等教育機関のうちの一つとして本科・専攻科の位置付けを明確に」、「産業界や地域社会との連携を強化し、ものづくり技術力の継承・発展を担いイノベーション創出に貢献する技術者等の輩出へ」も高等専門学校教育の基本的な考え方です。
教育内容・方法などの充実への具体的な方策は、地域の産業界などとの幅広い連携の促進、「共同教育」を充実させること、一般教育を充実させること、技術科学大学との連携を強化すること、自学自習による教育効果も考慮した単位計算方法を活用すること、退職技術者を含む企業人材などを活用することです。
教育基盤の強化への方策は、教員などの確保、FDの実施など、施設・設備の更新・高度化、事務部門強化、財政支援の充実が指摘されています。また、教育研究組織の充実としては、科学技術の高度化等に対応した学科の在り方の見直し、工業・商船以外の新分野への展開、地域のニーズを踏まえた専攻科の整備・充実などが挙げられています。
高等専門学校教育をより良くしていくためにさまざまな方策が練られたようですね。しかし、机上の空論にならないように一日でも早くこれらの方策が実現することが望まれます。
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投稿者 kksblog : 2009年01月01日 19:32