●NPO法人が高校生インターンシップのコーディネーターに (2009年01月20日)
キャリア教育の一環として、中学・高校・大学等で職場体験、インターンシップの実施が広がっているようです。しかし学校と受け入れる企業側との調整が難しいことなどの課題もあるようです。
静岡県のNPO法人「SOHO・アット・しずおか」では、平成20年度の夏休み期間に、高校生を対象としたインターンシップ推進事業を実施し、その事業報告書を作成・公開しています。この事業では「本当に子ども達が参加したいと希望するインターンシップとは何か」を考え、企業名ではなく、職種から選んで参加する方法をとっています。
この事業には静岡県内の普通科の高校生78名が参加し、30職種40社が高校生達を受け入れました。職種にはウエイトレスやパティシエ、フラワーコーディネーターなど華やかに見える仕事から庭師、ぶどう園、システムエンジニア、銀行員などまで、多様なものでした。終了後に生徒と企業それぞれからアンケートを取り、今回の成果と今後の課題を探っています。
まず、生徒に対する評価について、生徒自身による自己評価と企業による評価を行いました。あいさつ、言葉遣い、服装など5項目について、ほとんどの項目で生徒の自己評価よりも企業の評価の方が高いものとなっていました。ただし服装については企業側の評価の方が低くなっており、社会と高校生との間に服装に対する認識の違いがあると考えられます。
高校生インターンシップに対しての企業の評価は、好意的なものが多くなりました。61%の企業が「企業側にメリットがある」と答え、84%が「高校生インターンシップ事業は高校生にとって必要」と答えました。ただ、実際に今後も受け入れるか、という質問になると「可能」ではなく「検討したい」が上回りました。その理由として、繁忙期や行事など受け入れの難しい時期があることの他、「参加に意欲・目的意識を持っている生徒なら受け入れたい」という回答がありました。
今後受け入れるかどうかの要件についても、「本人のやる気」を挙げる企業が多くなりました。また、受け入れる時期や人数などの調整を必要とする企業も多く、NPOのような学校以外の機関が、間に入ってコーディネートすることは有効のようです。
高校生インターンシップについては、生徒たちも「さまざまな発見があった」「この職に就くために勉強したい」といった成果を感じていました。これからインターンシップを実施したいと考えている学校にとって、この事業報告書は大変参考になるのではないでしょうか。
■関連記事
国が実施するキャリア教育の推進計画で、職場体験などの実施率が上昇
多くの中学校や高校で職場体験・インターンシップを実施
平成20年度 NPOと連携したインターンシップ推進事業報告書
« 平成20年度特別支援教育教材教具展示会入賞作品および教材達人出品作品 | トップページへ 卒業式や入学準備に「大判プリンター文教活用セット」3月30日まで »
最新記事一覧
- スポーツ指導者必携! 豊かな心を育み、強い絆をつくる新しい時代のコーチング本(2013年11月23日)
- 「エコプロダクツ 2013」が、東京ビッグサイトにて12月に開催されます(2013年11月22日)
- 関西四大学が入学生を対象に『薬物に関する意識調査』を実施(2013年11月21日)
- グッドデザイン賞受賞の「超変換!!もじバケる特選」、新たに6種類を発売
- メダリストの講演やシンポジウムも 「生涯スポーツ・体力つくり全国会議」(2013年11月20日)
- 秋の「SACLA(サクラ)見学ツアー」最先端研究施設でオイシイ発見をしよう
- キッズ用ブルーライト対策メガネ エレコムより新発売
- クロスリンクマーケティング、子ども向けタブレット端末「Rainbow Pad」、トイザらスで販売(2013年11月18日)
- 教育支援コーディネーター・フォーラム参加者を募集、模擬授業体験や講演も
- 元栄養教諭らが運営する学校給食サイト「おkayu」がオープン
- 大学における教育内容等の改革状況を調査~文部科学省
- 宇宙実験を知る 日本マイクログラビティ応用学会による公開講演・公開展示
- 反転授業の動画とパンフレットを公開 ゼッタリンクス(2013年11月15日)
- 自分らしさを伝え、記入・提出を効率的に~ エントリーシート「OpenES」学生登録開始
- 世界に飛躍できる人材を~進学・留学・キャリアの相談・体験イベントを開催(2013年11月14日)
投稿者 kksblog : 2009年01月20日 06:58