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子ども達の暴力行為・ネットいじめが増加 問題行動等に関する調査 (2008年11月25日)

文部科学省による、「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」の平成19年度調査結果が公表されました。これによると、暴力行為の発生件数が小・中・高等学校全ての学校種で過去最高の件数になっているようです。

暴力行為は小中高等学校合わせて52,756件と、前年度より8,135件増加しています。詳しい内訳を見ると、最も多いのは「生徒間暴力」、次いで「器物損壊」「対教師暴力」「対人暴力」と続きます。暴力の対象別に見ても全て増加しており、また暴力行為が学校内で発生した学校数も増加しています。

いじめの認知件数は前年度より減少していますが、約10万1千件とまだまだ多い状況です。また携帯電話などを使った「ネットいじめ」が増加しており、いじめがより巧妙で陰湿になっている可能性があります。いじめの発見のきっかけは「本人からの訴え」が最も多く、相談する相手は「学級担任」が約7割でした。

高等学校における不登校者数・中途退学者数は減少しており、不登校から中途退学、原級留置(留年)に至った人数も減っています。しかし懲戒による退学者はやや増加しています。

自殺した児童生徒数は前年度よりやや減っていますが、小学校では一人増加しており、また自殺した児童生徒の状況において「いじめの問題」があった生徒は5人と、前年度の6人とほぼ同じです。

教育相談の状況については、都道府県・政令指定都市の教育委員会が所管する教育相談機関は、前年度より10ヵ所減少、市町村教育委員会が所管する相談機関は150ヵ所減少しています。しかし逆に教育相談件数は都道府県・政令指定都市で4,075件、市町村で16,641件増加しています。

いじめが減少傾向にあることは喜ばしいことですが、ネット上などでの見つけにくいいじめについて、さらに注意が必要になってくるでしょう。また暴力行為が増加していることについて、子ども達の心の健康も気になるところです。大人達が信頼してもらえるよう、また自分たちの心の動きに気づけるような働きかけを大切にしたいですね。

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平成19年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」について



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投稿者 kksblog : 2008年11月25日 12:05


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