●教育産業全体市場は縮小、携帯型ゲーム機器による学習市場は拡大 (2008年11月15日)
矢野経済研究所が実施した2008年版教育産業市場の調査結果が公表されました。
本調査における教育産業市場とは、学習塾、英会話・語学学校、資格取得、検定試験、カルチャーセンター、幼児教育、企業向け研修、eラーニング、幼児通信教育、学生向け通信教育、社会人向け通信教育、英語教材の主要12分野。調査対象はこの市場に関連する学習塾、予備校、資格専門学校、カルチャーセンター、通信教育事業者、知育玩具メーカー、管轄省庁などで、学校教育の動向、民間教育産業の動向、主要事業者の動向などを調査しています。
まず、教育に関する社会的背景データとしては、教育対象となる15歳未満の人口は、1998年から2007年で178万人の減少、出生数は回復基調にあるものの、構造的には少子化圧力が高く、受験産業はビジネス構造の転換が不可避な状況です。家計における教育支出は回復基調ですが、2007年度の教育産業全体市場は前年度比1.4%減の2兆6,946億円に縮小しています。
学校教育の動向としては、2007年の学校数は、そのピークであった1985年との対比で9.2%の大幅減、小中高の在校者は減少し続けています。学力低下懸念から「ゆとり教育の見直し」機運が高まり、学習塾との連携が注目されます。そして英語教育実施校、中高一貫教育校が拡大傾向にあり、大学は短大から4年生大学へのシフトが継続、eラーニング環境の整備が進展するなどの動向が見られます。
民間教育産業の動向としては、学習塾・予備校市場の規模は前年比 1.6%減、高校受験部門の伸び悩みや個別指導が減速などの要因により、厳しさを増しています。資格取得学校市場は前年比5.7%減、語学スクール市場は前年度比8.4%減と大幅に縮小されていますが、資格検定試験市場は前年度比2.0%増と検定ブームが起こっています。また、企業向け研修サービス市場も前年度比3.4%増で拡大しています。eラーニング市場は前年度比7.8%増で拡大、これは携帯型ゲーム機器による学習の普及が影響により、市場が活性化しています。
教育産業市場の中でも従来からある学校、学習塾、資格取得学校などは縮小傾向にある一方、eラーニングやゲーム機器での学習普及によるゲームメーカーなどの参入により、教育産業もずいぶん変化が見られますね。
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投稿者 kksblog : 2008年11月15日 11:37