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子どもの携帯電話の利用についての実態調査を実施―東京都教育委員会 (2008年10月14日)

東京都教育委員会は、都内の子どもたちを対象に、「子どものインターネットや携帯電話利用についての実態調査」を実施し、その結果をホームページで公表しています。

この調査は、携帯電話やインターネットを通じて子どもが犯罪に巻き込まれることがないよう、対策をたてるためのもので、今年初めて実施されたものです。

これによると、携帯電話を保有している子どもは、小学生では38.4%、中学生では66.4%、高校生では96.2%であることがわかりました。また、保有率が高い一方で、フィルタリングをかけているのは全体の30.7%に留まるなど、安全対策が十分とはいえない実態も明らかになりました。

この調査は、今年7月、東京都内の公立学校42校を対象に行われたものです。対象となった児童生徒の内訳は、小学4年生以上の小学生5050名、中学生4258名、高校生1512名、特別支援学校の児童・生徒212名となっています。また、保護者7300名、教員800名に対する調査もあわせて行われました。

調査の結果、携帯電話の保有率は、学年が上がるごとに増え、高校生では9割を超えることが分かりました。特に、進学をきっかけに保有するケースが多く、中学1年と高校1年で極端に増加する傾向にあるようです。

携帯電話の利用の仕方については、小学生では携帯電話での通話を利用する割合が高いのに対し、中学生、高校生では、メールや携帯サイトの利用が多くなっています。また、男女別では、すべての項目で女子の利用が多く、全体の保有率でも男子が50.8%に対し、女子は64.2%と女子の保有率が高いことも分かりました。

保有率が高い一方で、安全対策は十分とは言えず、フィルタリングの使用率は3割程度に留まっています。また、家庭で携帯電話利用に関するルールを決めているのは、小学生67.6%、中学生45.6%、高校生21.5%と学年が高くなるにつれて低くなる傾向にあります。ルールの徹底についても、小学生・中学生・高校生ともに、「ルールを守っている」と回答した割合は保護者と比べ20ポイント程度低く、子どもと保護者で意識の差が見られます。

また、携帯電話やネットでトラブルを経験した割合は、小学生の10人に1人、中学生の4人に1人、高校生の10人に3人という結果でした。ただし、「トラブルがあった」という回答と、保護者が「相談を受けた」割合では、小学生で8.4ポイント、中学生で10.9ポイント、高校生で18.9ポイントで、保護者の知らないところで子どもたちが携帯電話をめぐるトラブルに巻き込まれている実態が分かります。

こうした結果を踏まえ、東京都教育委員会では「子どもの携帯電話利用についてのアピール」を出しました。ここでは、
・必要のない限り携帯電話は持たない
・必要最小限の機能を持つ携帯電話を選ぶ
・必ずフィルタリングをする
・携帯電話やインターネットの利点、欠点を良く知る
の4つを呼びかけています。

調査の結果から、親はルールを決めて携帯電話を与えているつもりでも、親の知らないところで子どもたちがルールをやぶり、トラブルに巻き込まれている実態がうかがえます。無用のトラブルを防ぐためにも、携帯電話を安易に与えないことが重要なのではないでしょうか。

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投稿者 kksblog : 2008年10月14日 16:58


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