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提言「学校教育を中心とした環境教育の充実に向けて」~日本学術会議 (2008年09月30日)

日本学術会議環境学委員会 環境思想・環境教育分科会の審議結果を取りまとめたものが、公表されています。

近年、「温暖化」をはじめとする地球環境問題の深刻化に対し、平成20年7月の洞爺湖サミットでも本格的な環境対策が論じられ、また具体的に取り組まれています。

さらに、その根本的な解決策として、特に「環境教育」の重要性の認識が、深まりつつあります。

とはいえ、これまで日本国内での環境教育活動は、市民、NPO・NGO主導によって進められてきたこともあり、すべての子ども達が幼少期から自然体験や農業体験の機会を持って、バランスある環境教育を享受するということには、いたっていません。また、大学での環境教育の専門家養成も、十分であるとは言えません。

そこで、学校教育における環境教育の意義を再確認し、その充実に向け具体的方策を検討しようと、こうして提言されることとなりました。

日本の環境教育の現状としては、1990年代に入って、急速な進展を示してきているものの、依然課題が多いといえます。都市化と情報化の進展とともに、子どもの自然に触れる体験が減少、地域社会での他者とのかかわりを伴う体験も貧しくなってきています。こうした状況が子どもの想像力を衰退させ、子どもの生活環境からリアリティを奪い、本来、生き物として備えている感覚である五感をも劣化させてきているといえます。

また、教員養成時に「環境教育」の素養や方法論を学んできていない教員では、現代の複雑多様化する地球規模の環境問題の現状や原因を、単に知識として教え込んでしまい、課題解決に至る展開やさまざまな視点からものごとを相互関連的にとらえていく授業づくりができない恐れがあり、このことは教員の再教育とも連動した課題となります。

環境問題・環境教育と一言に言っても、やらなければいけないことが山積みのような印象を受けますね。与えられるのを待ってまかせてしまうのではなく、家庭でできること、学校でできることをそれぞれ大人が子ども達と一緒に考えて行動を起こすことが大事なのではないでしょうか。

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投稿者 kksblog : 2008年09月30日 14:26


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