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教員採用の在り方等に関する点検状況について(平成20年8月29日現在)―文部科学省 (2008年09月24日)

文部科学省は、教員採用の在り方等に関する点検状況について、8月29日現在の状況をとりまとめ公表しました。これは、7月29日に報告された内容に加え、新たな改善を行った事例を含め、64都道府県・指定都市教育委員会すべてのの取組状況をとりまとめたものです。

これによると、教員採用をめぐる不正行為は、大分県を除き、新たに判明した事例はないとのことです。また、教員採用を行う全64県市のすべてが、教員採用について何らかの改善を既に行ったか、あるいは今後改善を検討中であるということです。

教員採用選考の点検については、7月10日に点検を行うよう通知があり、29日に最初の報告がなされました。前回は通知から期間が短かったこともあり、「調査中」という回答も多くありましたが今回はすべての県市から回答がありました。また、今回は前回報告のなかった管理職への昇任についても報告がなされています。

報告の概要は以下の通りです。

1.試験問題・回答・配点の公表(一部公表等を含む)
事件後に改善 49県市(うち7/26以降に改善 41県市)
今後更に改善を検討 17県市

2.採用選考基準の公表(一部公表等を含む)
事件後に改善 39県市(うち7/26以降に改善 32県市)
今後更に改善を検討 27県市

3.成績の本人への開示(請求があった場合を含む)
事件後に改善 35県市(うち7/26以降に改善 24県市)
今後更に改善を検討 19県市

4.各段階における不正防止チェック
事件後に改善 50県市(うち7/26以降に改善 41県市)
今後更に改善を検討 15県市

5.公正な面接試験の確保
事件後に改善 16県市(うち7/26以降に改善 13県市)
今後更に改善を検討 15県市

6.関係文書の適切な保存
事件後に改善 30県市(うち7/26以降に改善 19県市)
今後更に改善を検討 17県市

このうちについて、具体的には以下のような項目が挙げられています。
・採用者に受験者名や受験番号が分からないように配慮(埼玉県、熊本県、など)
・成績の元データと選考後の確定データを突合チェックする(宮城県、香川県、など)
・採用事務に関わらない行政職員による点数の突合チェック(福島県、新潟県、など)

については
・面接官に氏名・受験番号が分からないようにする(福井県)
・面接時に受験者の出身大学名を伏せる(長野県)
・面接基準の公平性を保つための面接員に対する研修(大阪府)
・面接員に教育委員を起用(宮崎県)
などとなっています。

また、大分県で管理職への昇任をめぐる不正も発覚したことから、管理職の昇任試験等についても点検状況の報告がなされました。これによると、管理職の昇任について「事件を受けて改善した」は37県市、「今後改善を検討する」は47県市となっています。具体的には、受験者名の匿名にする、面接委員に民間人を起用
する、などが挙げられています。

大分県の教員採用をめぐる汚職事件では、不正が次々に明るみに出て、世間に多くの衝撃を与えました。各教育委員会には、今後もさらに不正防止のための取り組みや、不正の有無のチェックを行ってほしいと思います。

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投稿者 kksblog : 2008年09月24日 23:58


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