●遊具の経年劣化や点検不備による事故を防ぐため、遊具の標準使用期間を設定 (2008年09月05日)
国土交通省は、「『都市公園における遊具の安全確保に関する指針(以下、指針)』の改訂について」をウェブページ上で公開しました。
都市公園における安全管理の強化を図るため、国土交通省は、指針を策定して地方公共団体などの公園管理者に対する国の技術的助言として周知してきました。しかし、最近では遊具の経年劣化や点検不備による事故が増加しつつあることから、国土交通省では、平成19年3月に「都市公園の遊戯施設の安全性に関する調査検討委員会」を設置しました。
同委員会が4回にわたり昨今の事故事例や公園管理の実態などを踏まえた、遊具の安全確保をより一層進めるための方策を検討しました。そして、平成20年6月5日から27日にかけて実施したパブリックコメントで寄せられた29の個人、また団体からの83の意見を踏まえ、このたび指針(改訂版)がとりまとめられました。
指針改訂の方向性としては、遊具の経年劣化や点検不備による事故の増加という状況を踏まえて、遊具の安全確保に対する公園管理者の意識を高めるために遊具の老朽化への対応や、安全点検体制などに関する考え方を充実することとしています。
具体的には、「標準使用期間」と「消耗部材の推奨交換サイクル」の考え方を新たに導入しました。「標準使用期間」とは、通常の気象条件、立地条件、利用状況および適切な維持管理状況のもとで、遊具が安全上支障なく利用できる期間として、構造部材に使用する素材の特性等を考慮し、製造者が遊具の設計・製造時に設定するものです。
「標準使用期間」を超えた遊具は、それまでの利用状況や管理状況によって劣化の進行がさまざまであることから、直ちに撤去する必要が生じるものではありませんが、遊具の状態や維持管理の履歴などを踏まえ、更新などの対応を早期に検討するとともに、更新までの間は、安全点検の頻度を高くするなどの適切な対応を行う必要があるとしています。
消耗部材の「推奨交換サイクル」とは、消耗部材に摩耗、変形などが確認された場合において、補修や部品交換などの必要性を判断する際の目安となるものです。消耗部材は、標準的な交換サイクルや実際の利用状況などに基づいて、適宜交換・修理を行い、部材の脱落、破断などによる事故を未然に防止するために安全点検を行う必要があるとしています。
子どもたちが安全に公園で遊べる環境を作っていくためには、国が打ち出した指針をしっかり遵守していく必要があります。公園の遊具などに関して何か少しでも気づいたことがあれば、すぐに市役所や公園管理者に連絡するなど地域の住民が積極的に動いていくことが大切なのではないでしょうか。
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投稿者 kksblog : 2008年09月05日 21:22