●虐待を受けた子どもたちへのケア体制のあり方を提言~東京都児童福祉審議会 (2008年08月20日)
8月7日、「社会的養護の下に育つ子どもたちへの専門的ケアのあり方」について、東京都児童福祉審議会から知事に提言されました。
近年、親・保護者からの虐待により、児童養護施設等に入所する子どもたちが増加しており、虐待を受けた子どもたちの多くが、大人との基本的な信頼関係を築く最も重要な乳幼児期に、大人との愛着関係が十分に育まれず、心身に深い傷を抱えています。
しかし、現在の東京都における児童福祉施設は、こうした子どもたちに対し、十分に対応できるケア体制にはなっておらず、東京都児童福祉審議会では、虐待を受けた子どもたちへのケア体制のあり方や、社会的養護を担う人材の育成等について施策の方向性を提言しています。
提言のポイントは、新たな治療的ケア施設の検討として、生活支援部門・心理治療部門・教育部門が一体となった総合的な「治療的ケア」を提供するという内容です。
「生活支援部門」では、著しい行動上の問題を抱えた子どもに対し、明確な生活ルール、生活プログラム等構造化された支援基盤を確保し、生活の中で子どもが抱える問題の背景を理解、きめ細かく関わる「治療的養育」を提供します。
「心理治療部門」では、生活場面における心理的・精神医学的ケアを提供します。
「教育部門」では、特別支援教育による個別的学習支援等を実施します。
また、“子どもの多様なケアニーズに対応できる人材の確保・育成”として、都内の児童養護施設の事業者、大学等と連携し、児童養護施設で働く保育士・児童指導員等を目指す学生を対象とした、実践力を身に付けるための人材育成カリキュラムの研究・開発を行うという提案もあります。
いろいろな方向からの支援ということで、理解できますね。実際にケアが行われ、社会に旅立つための心の準備がしっかりとできることを願いたいですね。
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東京都児童福祉審議会提言「社会的養護の下に育つ子どもたちへの専門的ケアのあり方について」虐待を受けた子どもたちへのケア体制のあり方を提言
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投稿者 kksblog : 2008年08月20日 01:42