●教員採用の在り方に関する点検結果について―文部科学省 (2008年08月12日)
文部科学省は、教員採用の在り方に関する点検結果をとりまとめ、公表しました。
これは大分県の教員採用をめぐる汚職事件を受け、先月10日各都道府県に対し教員採用に関する点検を行うよう通知し、その報告をまとめたものです。この結果、各教育委員会で教員採用選考に関して改善がなされたということです。また、過去の不正行為について新たな報告はなかったということです。
報告によれば、教員採用試験を実施している64都道府県・指定都市教育委員会のうち、今回の点検を機に、何らかの改善を行ったのは、41県市です。また、56県市が今後さらに改善を行うとしています。
改善する具体的な内容としては、
・試験の配点を公表するようにした
・受験生全員に1次試験の得点を通知するようにした
・試験問題の持ち帰りを可能にした
・解答例を公開するようにした
など、採用試験の透明性をはかるものが多く挙げられました。
また、不正防止については、担当者などの聞き取り調査や、教員採用選考システムの点検などを挙げた教育委員会がほとんどでした。中には、事件を受けて、教員採用選考に複数の職員や部署が関わるようにして、不正を防止するようにした教育委員会もありました。富山県では「採点過程に外部の有識者によるチェックを行う」としており、これまで教育委員会だけで行ってきた教員採用選考に外部の人を加えるとしています。
大分県の事件発覚後、各県で、合否の結果を公表前に個別に連絡していたことが発覚しましたが、各教育委員会とも、こうした個別連絡は今後はやめるとしています。また、教育委員会のホームページに合格者の受験番号を掲載するなど、不公平が生じないようにするとしています。
今回の事件は、教員採用選考に対して国民に大きな不信感を抱かせました。信頼回復のためにも、各教育委員会でさらなる改革を行ってほしいと思います。
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投稿者 kksblog : 2008年08月12日 16:56