●産学人材育成パートナーシップ「中間取りまとめ」~経済産業省 (2008年07月24日)
私たちの国の産業社会は、現在、急激な変化の最中にあります。経済連携の進展や技術進歩などによって国家間の市場の壁が低減しており、経済のグローバル化が急速に進展していることや、2004年をピークとして人ロが減少へと転じるとともに、急速に人ロ構成が高齢化しつつあることが、その要因としてあげられます。
人材の育成・活用を進める上で、教育界と産業界の協力が鍵であることは、言うまでもありません。高度成長時代、日本の教育は、優れた識字率、計算能力などの基礎的能力を幅広く身につけた若者を大量に育成しました。また、大学では、優秀な人材を選抜、教育し、社会に送り出すということをしてきました。
しかし、この順調な発展の過程で、教育界と産業界の相互の関心が薄れ、コミュニケーションの希薄化が進展したことも否定できません。
大学と産業との関係を図式的に見れば、産業界は、「自分で人を育てる」という自負のもと、大学教育等に対し、実践的な高度知識の育成を要請せず、大学の選抜機能に期待してきました。そして、大学側は、それぞれの分野の「研究」を深めることが大学自身の成長であるという意識の元、社会的なニーズに基づく学生教育という視点が弱くなりがちとなっていました。
今こそ、教育界と産業界が協力し、一人一人の能力を最大限に伸ばし、発揮していく仕組みを作りあげることが求められています。
人材の能力を最大限に伸ばし、それが社会において適切に評価・活用されるという一貫した人材育成のできる社会システムを構築するためには、第一に、大学が社会の変化やニーズを踏まえながら、不断に教育内容等を見直して、学生にとって学ぶ動機付けを十分に組み込んだ実践的な教育を行うことが必要です。
そして、社会で効果的に能力を発揮できる人材を育成し、企業がその教育を評価、大学での努力が企業での評価にもつながるような関係づくりが必要である、ということです。それによって、学生も将来の活躍に向け、意欲的に大学での学習に取り組むこととなるでしょう。
「学校へ行く意味」というものが、ここに来て再度問われる時代になってきていますが、一昔前の「学校へ行く意味」とは、また少し違って、本質的なところが問われている厳しい時代ということになるでしょうね。
■関連記事
高校生から未来のICT人材を育てよう 文部科学省の人材育成プロジェクト
社会福祉に従事する人材の育成について
気に入らなければすぐ辞める 若者へのキャリア教育の必要性
« 生涯学習に関しての世論調査~内閣府 | トップページへ 平成19年の水難事故・山岳遭難 多くがレジャー中の油断によるもの »
最新記事一覧
- 汚れが気になる人向け、「MONO」シリーズから黒色消しゴムが新登場(2013年10月08日)
- きれいな文字が書ける『文字力アップノート』発売~ナカバヤシ
- 教室とeラーニングをシームレスに連携させるシステム タブレット版も登場
- ソフトバンクの選手といっしょに練習できる野球教室 参加者募集中!
- 授業改善に役立つパンフレット『授業アイディア例』を作成~国立教育政策研究所(2013年10月07日)
- 『ジェットストリーム』から操作性、高級感を両立した社会人層向けペンが登場
- 教育用ICT機器は市場拡大の一途、タブレット端末が牽引する見込み
- この秋、東京国立博物館のワークショップで歴史上の「文化」を体験しよう
- クリスマスを外国で過ごせる学生向けホームステイ語学研修
- サッカーキッズ育成「オンライン自主練サービス」の試験運用が開始されています(2013年10月05日)
- 日本人の国語に関する意識や理解の現状について調査~文化庁(2013年10月04日)
- スマートフォンやタブレットを使っていても、やっぱり仕事の相棒は「ノート」
- 日本食文化・川場の食材・自然写真を融合「KAWABA国際自然文化サミット」【10月5日~20日、10月18~20日群馬県川場村】
- シヤチハタより「おりがみ工場」大人向けパッケージ版が発売されています
- 偏差値やイメージに隠れた大学の真の姿を公開したデータ集を刊行(2013年10月03日)
投稿者 kksblog : 2008年07月24日 00:14