●小学生転落事故を受けて 子ども達の安全確保に関する教育委員会の通達 (2008年06月26日)
6月18日、東京都内の公立小学校で6年生の児童が、屋上での学習活動中に天窓から転落して亡くなるという不幸な事故がありました。学校の、授業中に生じた事故ということで、全国の学校関係者、保護者にとってショックな出来事だったのではないでしょうか。
この事故を受けて東京都教育委員会は、都内の区市町村教育委員会教育長および都立学校長へ向けて、「幼児・児童・生徒の安全確保について」という通知文書を発出しました。この中で今後留意すべき点として、以下のような項目が挙げられていました。
1.学校施設の安全点検を徹底し、危険箇所が発見された場合には早急に改善の措置を講じる。
2.幼児・児童・生徒に対して、学校施設の安全な利用について指導をするとともに、自ら危険を予測し、回避する能力を身に付けさせる安全教育の指導を徹底する。
3.学習指導に当たっては、安全に十分に配慮した活動内容・形態とする。
4.学校の全教職員が安全管理の共通理解について再確認し、学校の安全管理体制を組織的に強化する。
今回割れた天窓は、安全チェックでは問題がなかったということですが、人が乗ることは想定していなかったということです。しかし警察の実況見分で、天窓にも子どもの上履きの跡が残っていたことがわかりました。子どもは「乗ったら危ないかも」より「楽しそう」の方が先に来てしまいます。そこを大人達が想像することができなかったために、事故を防ぐことができなかったのではないでしょうか。
この事故をきっかけに、子ども達の行動がさらに制限されてしまわないかも心配です。「危ないから」と事故が起こる可能性のある場所や状況から子どもを閉め出してしまうのでは、子ども達は危険を知ることができず、危険から自分の身を守るすべを身につけることも難しいでしょう。
子どもの安全を守るためには、今回の通知のように大人が十分な配慮をすることはもちろん必要ですが、加えて子ども達にも考え、体感させることが大切ではないでしょうか。街探検をして防犯マップを作るように、どんな場所でどのような事故が起こりうるか、大人と子どもが一緒に考えてみてはどうでしょうか。
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「幼児・児童・生徒の安全確保について(通知)」の発出について
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投稿者 kksblog : 2008年06月26日 08:48