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“チューイング”で脳の作業記憶が向上 (2008年05月22日)

放射線医学総合研究所は、ものを噛む行為“チューイング”が脳に刺激を与え、得た情報を一時的に保つ「作業記憶」を向上させるという研究結果を発表しました。これは、同研究所の平野好幸研究員らが、神奈川歯科大学の小野塚実教授らとの共同研究により発見したものです。

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チューイング後に活動が上昇した海馬の様子

“チューイング”が脳の働きを活性化させることについては、これまでにも多くの研究がなされてきましたが、増強されているのが記憶なのか、注意なのか、また記憶の場合、どのような記憶なのかなど不明な点が多くありました。今回の研究では、チューイング前後に行った作業記憶テストにおける脳の血流量などの変化をfMRIを用いて計測し、チューイング後に脳の海馬の活動が活発化することなどを発見しました。

実験では、33名のボランティアに作業記憶のテストを行い、正解率を調べるとともに、fMRIを用いて脳の活性化している部位を計測しました。チューイングなしで2回計測した後、3回目に無味、無臭のガムを噛み、その後に同様のテストを行い、違いを調べました。

その結果、チューイングなしでテストを行った場合、テストが続くにつれて正解率や脳の活性が低下する傾向が見られました。一方、チューイングを行った場合は、正解率と脳の活性の両方が回復・向上することが分かりました。また、チューイング後に右海馬後部の脳活動が活発化することも分かりました。

今回の実験で、ものを噛む行為が集中力を高め、作業の処理を促進することが分かりました。

今後同研究所では、チューイングと「注意」の増強との関係や、噛みあわせが正しい場合の脳機能との関連などについて調べていく予定です。

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投稿者 kksblog : 2008年05月22日 13:15


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