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幻冬舎新書『公務員の異常な世界』における学童擁護職員に関する内容について (2008年05月15日)

幻冬舎より出版された幻冬舎新書『公務員の異常な世界』の中に、「“みどりのおばさん”は朝1時間、午後2、3時間の仕事ですが、実は高給取りの地方公務員です。東京都練馬区の“みどりのおばさん”の平均年収は802万円(2006年度)です。」という記載があり、これについて、区民の方から区に問い合わせがありました。

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by 中村 人士

問い合わせの内容は、「これは事実なのか?」、「実働2、3時間でこの給料は異常だ」、「職員の削減はどうなっているのか」といったものでした。

この本の内容に対し、区として、練馬区だけでなく全国の学童擁護職員の誇りと名誉をも傷つける内容であると言わざるをえないとしています。

学童擁護職員の方は、1日の実働は8時間で、現在、学童の安全誘導はもちろん、学校周辺や学校内の清掃作業、諸行事の準備など、学校の環境整備に関する業務を職務として担っています。

練馬区では行政改革として、調理職や用務職、学校警備職などの人員削減や民間への委託に従前から率先して取り組んできており、学童擁護職員についても、退職不補充や他の業務への転職等により、かつて100名以上だったのを、平成20年4月1日には4名の職員の方しか残っていない状態だということです。

区として、新書の中の記載は、学童擁護職員の職務実態とかけ離れており、明らかに事実と異なるものとなっているとしています。そして、記載の平均給与も人員削減の中でわずかに残っている定年前職員のもので、あたかも全体的にこのような給与をとっているかのような書き方は、読む人に著しく誤解を与えるとしています。

練馬区教育委員会は、(株)幻冬舎と著者に対し、読者に著しく誤解を与えるような意図的な表現につき遺憾の意を表明、強く抗議をしたということでした。

カバー裏表紙にも「1日の実働2時間半の通称みどりのおばさんに年収800万」とあり、その下の帯に「みどりのおばさん800万円!(練馬区)」となっているそうですが、いくら目を引くためとはいえ、きちんと調べた上でないものを、書物にして販売するというのは、よくないことには間違いないですね。

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投稿者 kksblog : 2008年05月15日 03:44


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