●新学習指導要領 6月に全教員に配布 無料配布は初 (2008年05月08日)
文部科学省では、新しい学習指導要領について、平成20年度を「集中周知・広報期間」と位置付け、新しい学習指導要領の趣旨をあらゆる場面を活用して、教員など教育関係者はもとより、保護者や広く社会に対して説明する取組を進める。
6月末~7月には、文部科学省主催で中央説明会を開催(2日間の日程で、幼稚園は全国1ヶ所、小・中学校それぞれ全国3ヶ所で実施)。(小・中学校は前回、それぞれ東京1カ所のみ)
7~8月には、都道府県教育委員会主催で地方説明会を開催する。(文部科学省から職員を派遣、会議費の一部を負担)。
さらに、文部科学省主催で指導主事連絡協議会を開催する。〔5月末(幼)、10~11月(小・中)〕
このほか、教育委員会、学校関係団体、私学団体等の要請に応じ適宜説明会等に職員を派遣する考えだ。教科書発行者等に十分な説明の機会を確保する。
4月には保護者向けパンフレットを配布
4月には既に新学習指導要領等の趣旨をまとめた保護者向けパンフレットを作成し、幼稚園・小学校・中学校等の全ての保護者に対して配布済み(約1,250万部)。
さらに6月には、幼稚園・小学校・中学校等の全ての教員(約115万人)に対して学習指導要領冊子をA4判化(これまではA5判)、デザインを見やすくし、配布。無料配布は初(これまでは教員が各自購入)。
学習指導要領「解説」の作成・発行
7月までに、学習指導要領の記述の意味や解釈などを詳細に説明する「解説」を、各学校種、教科ごとに文部科学省の著作として作成・出版する(中央説明会等の資料として活用)。
なお文部科学省ホームページ内に新学習指導要領等の専門ページを設け、最新の情報を随時提供する。
新学習指導要領の移行措置(前倒し実施)について
○ 前回の学習指導要領改訂においては、移行期間中(平成12・13年度)に次のような移行措置を講じ、新学習指導要領の内容を完全実施に先立って前倒しして実施した。
① 道徳、特別活動については、新課程による。
② 国語、生活、音楽、図画工作、美術、家庭、技術・家庭、体育、保健体育については、学校の判断により新課程を取り入れることが可能。
③ 社会、算数・数学、理科及び外国語については、旧課程によるとともに、内容の一部を新課程を踏まえ省略する。
④ 総合的な学習の時間については、前倒しして実施することを推奨。
今回の学習指導要領改訂においては、前回の移行措置の考え方を基本としつつ、理数を中心に内容が増加することを踏まえ、平成21年度から次のような移行措置をとる。
① 道徳、総合的な学習の時間、特別活動については、新課程に移行。
【教科書がなく、移行期間から新課程に移行】
② 算数・数学及び理科については、完全実施の際に円滑に移行できる
よう新課程の内容を大幅に追加して指導する。
【授業時数の増加や教材提供を行い、実質的に新課程に移行】
③ 社会については、新課程の内容の一部(例:小学校中学年での47都道府県の位置と名称の指導)を追加するとともに、学校の判断により新課程を取り入れることが可能。
【地図帳などで指導できるものは前倒し。それ以外は学校の裁量】
④ 国語、生活、音楽、図画工作、美術、家庭、技術・家庭、体育、保健体育、外国語については、学校の判断により新課程を取り入れることが可能。【新課程への移行は学校の裁量】
⑤ 小学校の外国語活動については、実施可能な学校は移行期間中から教育課程に加えることができる。【実施は学校の裁量】
現在文部科学省では、移行期間中に追加して指導する具体的な内容の詳細、特に算数・数学及び理科の授業時数の確保のための方策(中学校は選択教科の時間を活用。小学校は総授業時数を増加することを含め検討)や教材提供の方法等、を検討中だ。
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投稿者 kksblog : 2008年05月08日 09:57