●『満地球の出』月周回衛星「かぐや」のハイビジョンカメラにより成功 (2008年04月21日)
平成20年4月6日、高度約100kmの月周回観測軌道上の月周回衛星「かぐや」からのハイビジョンカメラによって、『満地球の出』の動画撮影が成功しました。
撮影は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の月周回衛星「かぐや(SELENE)」に搭載された日本放送協会(NHK)開発の宇宙仕様のハイビジョンカメラ(HDTV)によるものです。「かぐや」で撮影した動画をJAXAで受信、その後、NHKでデータ処理を行ったということです。
『満地球の出』というのは、月周回衛星「かぐや」やアポロ有人宇宙船のように、月のまわりを回る衛星で見られる現象のことです。月面上に立つ人間からは、地球は絶えずほぼ同じ位置に見え、地球が地平線から昇ってくるような『満地球の出』を見ることはできないのです。
月面越しに地球が昇っていく「地球の出」は、アポロ計画で初めて撮影されました。「かぐや」で平成19年11月7日に撮影した「地球の出」は、全面が青く輝いて円く見える『満地球』ではなく、少し欠けた地球でした。
今回は、この『満地球の出』約38万km隔てた遠い宇宙からハイビジョン撮影されたもので、これは世界で初めてのものです。
なお、「かぐや」からハイビジョンカメラにより満地球を撮影できるタイミングは、月、地球、太陽と「かぐや」の軌道が一直線という位置関係に並ぶ“年に2回しかない”貴重なものです。
日本の撮影技術の進歩を感じることのできるニュースですね。
まるくきれいに写っている地球をこうしてリアルに画像で見ると、地球環境についての色々な不安や心配の声が出ているのは、一瞬忘れてしまいそうなものがありますが、一方で、だからこそ逆に大切にしなければならないという実感も、強く心に来るものがあるのではないでしょうか。
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月周回衛星「かぐや(SELENE)」のハイビジョンカメラ(HDTV)による
「満地球の出」撮影の成功について
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投稿者 kksblog : 2008年04月21日 11:50