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情報セキュリティに関する脅威に対する意識調査 (2008年04月17日)

独立行政法人・情報処理推進機構の実施した、インターネット利用者を対象とした「情報セキュリティに関する脅威に対する意識調査」の報告書が公開されています。2007年度の2回目の調査です。

080417.JPG
by 坂井 和明

調査の内容は、情報セキュリティに関する事象の理解度、情報セキュリティに関する被害状況、情報セキュリティ対策の実施状況といったもので、調査方法は、ウェブアンケートによるもの、そして、調査対象は15歳以上のパソコン・インターネットを利用している人です。

『情報セキュリティに関する事象の理解度』ということでは、コンピュータ・ウイルスやフィッシング詐欺、ワンクリック不正請求等の情報セキュリティに関する事象について、言葉を聞いたことがあるか?内容まで知っているか?正しく理解しているか?についての調査が行われました。

その結果としては、“脅威に対する認知・理解状況”ということで最も理解度が高かったのは、「ワンクリック不正請求」で、全体の66.2%の人が正しく理解しており、ついで、「コンピュータ・ウイルス」61.9%、「フィッシング詐欺」50.8%と、なっています。

前回(2007年3月)に実施した調査と比較して、「ボット」の理解度が3.4%から9.0%へと向上、「ワンクリック不正請求」では、35.4%から66.2%へと理解度が向上しています。ただし、「標的型(スピア型)攻撃(特定の組織や個人を狙って行われる攻撃)」については、約9割の人が“言葉を知らない”と回答しており、近年被害が深刻化している脅威に対し、認知が進んでいない状況がわかります。

『情報セキュリティに関する被害状況』では、各項目の被害を受けたことがあるかどうかの質問で、「全く知らない差出人から大量にメールが送られてきた」という回答が最も多く、31.1%で前回の24.5%上回っており、迷惑メールが大量に発信されている状況は継続しているものと推測されます。また、「コンピュータ・ウイルスに感染した」という回答も15.4%でした。これは、感染後にセキュリティ対策ソフトが検出したケースも含んでおり、ウイルスに遭遇するケースも依然として多い状況だということがわかりました。

『情報セキュリティ対策の実施状況』については、セキュリティパッチの更新やセキュリティ対策ソフトの導入・活用など、情報セキュリティ対策の実施状況についての質問ですが、最も実施率が高かったのは、「怪しいメール・添付ファイルの削除」で84.6%、「セキュリティ対策ソフトの導入・活用」が74.3%、「Microsoft・Update等によるセキュリティパッチの更新」が67.3%となっています。

「利用している電子メールの暗号化ソフト等」ということで最も多いのは、「SSL(インターネット上で情報を暗号化して送受信する方式)による暗号化に対応したWebメールを利用」で、70.4%で、前回より上っています。

セキュリティーに対しては、関心はどの人にとっても常にあることで必要性も感じていることとはいえ、なかなか詳しい内容までわからないのが現状かもしれません。コンピューターに詳しくない人にもわかる、セキュリティーについての説明などあれば、ありがたいと思ってしまうのは、ぜいたくなことでしょうか?

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投稿者 kksblog : 2008年04月17日 12:33


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