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講義中にとったノートを売ることは、著作権の侵害だ!アメリカの教授が告訴 (2008年04月09日)

フロリダ大学の教授であるMichael Moulton氏は、講義中に書き写したノートを売ることは著作権侵害だと主張し、裁判に踏み切ったことが明らかになりました。

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今回告訴されたのは、「study kits(勉強キット)」という講義要約ノートを、営利目的で主に試験前に大学生用に販売している会社です。

アメリカの大学では、単位を簡単に取得する目的で、生徒が「study kits(勉強キット)」のようなCliffs Notes(クリフノート)を買うことが多いため、このような商売が問題になることはなく、今まで黙認されてきたといえます。

しかし、今回の裁判によってMoulton教授の主張側が勝利すれば、Cliffs Notes(クリフノート)のような商売が著作権侵害にあたることになり、以後の販売に影響が出るだろうと考えられています。

「もし教授の講義に著作権があるのなら、生徒が講義中にノートにその内容を書き写すことも著作権侵害なのでは?」という質問に対しては、「その場合に限っては、フェアユース(著作権者の許諾がなくとも使用をすることを認めているもの)なので問題はない」とのことです。

Cliffs Notes(クリフノート)を販売している会社の中には、ウェブサイト上をもっていて、教授が講義中話したことを生徒が書きこむと、報酬が払われるシステムを採用している会社もあるそうです。

そして、その内容が試験前に他の生徒用に売り出されているようです。これに対してMoulton教授側の弁護士は、「この商売は著作権を侵害している」と苦情を述べています。

著作権に対して厳しい目が向けられる世の中になり、アメリカの大学で今起こっている裁判が日本でも近未来に起こる可能性は否定できなくなりました。今回の裁判がどの方向に動いていくのか、関心をもって見守っていきたいところですね。そして、大人たちが著作権の正しい知識を持ち、少しでもそれを子どもたちに伝えていきたいものです。

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Lawsuit Claim: Students' Lecture Notes Infringe on Professor's Copyright



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投稿者 kksblog : 2008年04月09日 19:29


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