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私大の入学費用 5人に1人が「借入れ」、9割の親が費用負担を「重い」 (2008年03月25日)

東京私大教連が「私立大学新入生の家計負担調査」を実施し、その結果が発表されました。今回の調査では、2007年度に私立大学(短期大学を含む)に入学した新入生の家庭(保護者や父母)を対象としました。

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「受験から入学までの費用」を調査したところ、自宅外通学者は211万8826円で前年度比2万7194円(-1.2%)減額、自宅通学者は148万9726円で前年度比1494円(-0.1%)減額していることがわかりました。

その内訳は、自宅外通学者で受験費用(-3700円)、家賃(-900円)、敷金・礼金(-3500円)、生活用品費(-9500円)、初年度納付金(-9594円)、全ての費用で減額していました。そのうち、全体費用から初年度納付金が占める割合は、自宅外通学者(61.3%)、自宅通学者(87.2%)と、共にかなり重くなっています。

自宅外通学者の「入学の年にかかる費用」は、302万1926円と高額であり、自宅外通学者の家庭では年収の3割を超えていることも明らかになりました。しかし、世帯の「税込年収」の推移をみると、ここ数年の景気伸長や上場企業などの収益増加が家計へ十分に反映されず、世帯の年収は2002年度以降1000万円を割っている状況です。

「仕送り額」については、入学直後の新生活や教材の準備で費用がかさむ「5月」が11万5900円、出費が落ち着く「6月」が9万5900円といずれも前年より減少しました。とくに6月の額は、1986年の調査開始以来、最低を更新しています。

奨学金に関しては、「希望する」と「申請した」が6割以上で過去最高を更新。そして「自宅外通学者」が「実際に申請した」割合は7割にかなり近づいているという結果になりました。また、授業料に対する国の「直接助成制度」を「必要とする」との回答は全体で87.2%にのぼりました。

入学費用は5人に1人が「借入れ」で調達している結果も明らかになりました。この場合の借入額は160万円台となっています。そして、9割の家庭が入学費用を「重い」と感じていることもわかりました。

日本には、国公立大学が少なく私立大学が多い現状を考慮すると、入学費用や仕送りなどをすべて親が負担というのは非常に大変なことです。これから奨学金を出してくれる機関がもっと増えたり、国の助成金制度の充実が切実に望まれますね。

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2007年度「私立大学新入生の家計負担調査」を発表しました



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投稿者 kksblog : 2008年03月25日 21:10


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