●東国原知事は知っていても、宮崎ってどこ? (2008年03月23日)
このほど(社)日本地理学会 地理教育専門委員会は、高校生と大学生への地理に関するアンケート調査の集計結果を発表しました。
これによると、全体的に地理認知力が低下している傾向にあって、高校生が日本の首都である東京の位置を間違えたのが、6%以上いました。宮崎県の場所の特定にいたっては、42.7%と一番低い認知度です。宮崎県の知事が、TVや新聞によく出てくる東国原氏であることはほとんどの人が知っていても、宮崎県がどこにあるのは分かっていないということが数字に表れました。
設問は、高校での地理履修の有無、10の都道府県の位置、10の国の位置選択、北方領土問題の相手国、食料自給率の選択、原油輸出国の選択などです。
高校生の集計結果をみると、世界地理の認知では、イラクが25.6%、ベトナムは38.8%と低く、また食糧自給利率は36.3%しか正解しませんでした。
一方で北方領土の相手国を問う問題では、80%の正解となっていることを考えると、小学校のころから何度か繰り返し社会の授業で扱われていることが大きな要因と考えられます。
大学生の地理の認知問題集計では、高校生の回答率のほぼ倍の認知度という結果です。高校での地理の履修の有無について、現役の高校生の調査では顕著な差はあまりでませんでした。が、大学生での調査では履修した人の認知度はすべての項目で、未履修者を上回っています。
小学校中学校で学んだ基礎を、地理の授業を高校であらためて履修することによって、発展的な学びとなることはもちろんですが、基礎力の定着につながるということの証明だと思います。今回の調査は地理認識でしたが、地理に限らずすべての科目での発展的な学習は、基礎の定着を確かなものにするということがいえるのではないでしょうか。
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投稿者 kksblog : 2008年03月23日 11:47