●京都大学の構内に「てんどんまん」の像が登場 どうか悪戯はやめてください! (2008年03月11日)
京都大学の高等教育研究開発推進機構によれば、毎年、入試の時期になると京都大学の吉田南構内の広場に色々なキャラクターに扮した折田先生像が突如として建立されるそうです。
今年は「てんどんまん」に扮して登場、昨年はポコちゃんでした。出来映えが素晴らしいので制作者は誰なのか、学生、卒業生、学外者などなど諸説さまざまですが、全く分かっていません。
今年も出た! と楽しみにしている人がいる一方で、あのような物を置くことを許していいのかという人もいます。それに対し京都大学の機構は、吉田南構内の風物詩の一つとして一定の期間状況を見守っていきたいと話しています。ただ、この数年は何者かによって壊されることが続いているとも指摘。
いたずらなのか気に入らないのか動機はわからないとのことですが、誰のものであれ創作物を壊すという行為は、最も悪質で下劣で野蛮な行為。今年はそのようなことがないように、無事折田先生像が役目を全うされることを望んでいると語っています。
そして、余りに「てんどんまん」の出来映えが良かったのか、2月25日の京都新聞電子版に掲載されるとすぐに、アンパンマンの一連の著作権を有している企業から問い合わせがきました。実状を説明した結果、撤去要求はしないが著作物のイメージを損なわないようにして欲しいとの要請がありました。
これに対し、同大学の機構は、「京都大学が著作権を侵害しているわけではないが大学の管理区域に置かれている以上その要請を無視するわけにはいかない。一番良いのは制作者が撤去することだが、それが無理な場合は、折田先生像が風雨に打たれ、誰がみてもみすぼらしい可哀相だということになった際に、大学側で撤去せざるを得ないだろう」と述べています。
折田先生とは、京都大学の前身である第三高等学校の初代校長を務めた折田彦市氏のことで、「京大の創設に尽力し、京大に自由の学風を築くために多大な功績を残した人」として同大学では有名な人物です。折田先生像以外にも、過去に歴代総長の像がペンキで汚されるなどの事件もありましたが、このように同大学の名物までになったのは、折田先生だけなのです。
京都大学が認めるほどの出来栄えですが、同大学が厳しく語っているように、誰のものであれ創作物を壊すということは下劣な行為です。おとなになってもこのような行為を繰り返す人が後を絶たないのは悲しいこと。これから大きくなっていく子どもたちには、おとながしっかりと手本を見せて「してはいけないこと」を家庭や学校で教育していきたいものです。
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投稿者 kksblog : 2008年03月11日 19:56