« 教育に関する保護者の意識調査掲載  | トップページへ | 子供に見せたくないテレビ番組は? »

「10万教室ICT化支援プロジェクト」で校内LAN整備へ (2008年03月10日)

総務省・ 文科省連携で校内LAN整備を促進

校内LAN整備を促進するため、総務省は2月1日、文部科学省と連携して 「10万教室ICT化支援プロジェクト」 を実施すると公表しました。

これは総務省が従来から取り組んできた 「地域イントラネット基盤施設整備事業」の補助対象を拡充する形で行われ、 2010年度までに小中高校の校内LAN整備にかかる費用を総務省予算の枠内で補助するというものです(補助率等後述)。

既に多くの教育委員会等からの問い合わせが寄せられている同事業について、総務省情報通信政策局の町田誠氏 (地域通信振興課地方情報化推進室)に話を聞きました。

Tokyo Tower
                                                                                                      by aya

IT新改革戦略のなかで2010年度までに整備率100%が掲げられている校内LAN整備。しかし平成19年3月末時点で、 その整備率は56・2%と伸びていません。

そこで総務省と文部科学省は、新たに 「10万教室ICT化支援プロジェクト」 を開始、教育委員会情報教育・ 情報機器等整備事務主管課と情報政策担当部局宛に2月1日付けの文書で通知しました。これにより、両省連携のもと、 遅れの目立つ公立小中高等学校等の校内LAN整備が推進されることになります。

校内LANのケーブルや工事費も対象に

「10万教室ICT化支援プロジェクト」 は、総務省が従来から取り組んでいた 「地域イントラネット基盤施策整備事業」 の補助の対象を拡充する形で実施されます。

事業実施の経緯について、町田氏は 「地域全体の情報化は、自治体と学校が一体となって進むものですが、 首長部局を中心とする電子自治体の取組みと比べて校内LANの整備は遅れています。そこで総務省予算の枠内で文部科学省と連携しながら、 普通教室への校内LAN整備も新しく補助の対象としました」 と説明します。

従来から取り組まれてきた 「地域イントラネット基盤施設整備事業」 は、総務省が進める地域情報通信振興関連施策のひとつで、 平成11年度から学校をはじめとする公共機関に対して、高速・ 超高速で接続する地域公共ネットワークの整備を進め電子自治体の構築を推進してきました。

平成19年12月末時点で、支所や出張所、隣接している市町村など889事業に交付されており、これまでも教育施設においては、 自治体、教育委員会、学校を結ぶネットワークとPC教室までの回線が補助の対象とされてきました。

今回、「10万教室ICT化支援プロジェクト」 で補助の対象となる経費は、センター施設、映像ライブラリー装置、送受信装置、 構内伝送路、双方向画像伝送装置、伝送施設、用地取得費など。 「都道府県、市町村、第三セクターおよび複数の地方公共団体の連携主体」 が補助の対象団体とされ、同プロジェクトの趣旨からネットワーク用ケーブルや配線工事費等は対象とするものの、 校内LANを活用したWebカメラや電子情報ボードなど教室内で利用できるICT機材は除外されています。

費用の3分の1を負担

総務省が費用負担する補助率は、都道府県、市町村単独の場合と都道府県、政令市、中核市からなる連携主体の場合は3分の1を、 またそれ以外の連携主体の場合と合併市町村 (合併年度とそれに続く一か年度に限る)、沖縄県、 沖縄県内の市町村の場合は2分の1を総務省が負担することになります。

「補助の対象となる経費の規模は、補助金ベースで1000万円以上です。都道府県や市町村単独の場合を例に取ると、 補助事業費総額が3000万円以上の場合は当該事業費の3分の1を総務省で負担することになります」

実際には、地域活性化事業債や過疎債などの地方債と併用することで実施主体となる自治体の自己負担分を減らすことも可能です。

「最近では、耐震化や子どもの安全確保など学校を取り巻く課題も少なくないと思いますが、 情報化もそうした課題解決に重要なものの1つです。現場の先生方や教育委員会の方々には、最終的にどのように校内LANを活用するのか、 具体的な活用イメージを描いた上で補助事業に取り組んで欲しいですね」

総務省では2010年までの3年間で累計予算額を40億円程度と見込んでおり、教育委員会、自治体側の積極的な利用を期待しています。 順調に活用されれば、本事業により目標年度には校内LAN整備率を80%までに押し上げる見込みです(※19年3月末時点整備率は56・2% )。

NHKの放送コンテンツを教育利用できる 「オアシスプロジェクト」をはじめ、 教科でのICT活用事例を紹介する教育情報ナショナルセンターなど、 周りを見渡せばには普通教室でICT活用授業を行うための環境は揃いつつあります。校内LANの整備はそうした授業実践には欠かせません。 関係者の積極的な補助事業の活用が求められています。(吉木)


【関連記事】
校舎の構造に応じた校内LANを組む 総務省 「校内LAN導入の手引き」
総務省が未成年の携帯にフィルタリングを義務化要請
ICTメディアリテラシーのプログラムでネットをもっと知ろう!
各教育委員会H19年度ICT関連施策(プロジェクタ、 LAN整備も)



« 教育に関する保護者の意識調査掲載  | トップページへ 子供に見せたくないテレビ番組は? »

最新記事一覧

投稿者 kksblog : 2008年03月10日 11:05


トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

ブログ内検索
昔の記事を読む
メルマガ・RSSで読む
毎週水曜日、1週間分のニュースをまとめてお送りします(無料)。<サンプルはこちら>

【購読はこちら】
ネタを提供する
教育に関するネタ大歓迎。お気軽にどうぞ!!



ネタなどへのお返事
KKSブログ for mobile
mobileaccess.gif

最新15記事の大事なトコだけ読めるようになってます。あと、古い携帯は文字化けするかも


KKS Web News 教育家庭新聞(C) KKS ブログトップ