●諸外国との比較にみる日本の教育状況は?~『教育指標の国際比較』 (2008年03月08日)
文部科学省は、日本と諸外国の教育における状況を比較した『教育指標の国際比較』(平成20年版)を公表しました。
by KATI GARNER
本書は、知識基盤型社会への移行や国際化の進展の中では、教育について考える際も諸外国との比較は不可欠という国際比較の需要に応えるために作成されたものです。主に日本、アメリカ合衆国、イギリス、フランス、ドイツ、ロシア連邦、中国、韓国における教育の状況を統計数字によって示して比較できるようにしてあり、OECD『図表でみる教育 2007年版』も用いて、項目によっては対象国をさらに広げてあります。
本書は第1部から第3部と付録で構成されており、次のような内容が記載されています。
(1)教育の普及
各国の就学前教育・義務教育後中等教育・高等教育の在学率や進学率、大学における大学院学生の比率、専攻分野別構成など
(2)教員
各国の教員1人当たり児童・生徒数、1学級当たり児童・生徒数、女子教員の比率
(3)教育費
各国の国内総生産(GDP)に対する教育費の比率や、学校教育費の公私負担区分、教育費の使途別構成、学生・生徒1人当たり学校教育費など
(4)付録
各国の人口、学校系統図と学校統計、私立学校の割合、高等教育教員の構成、通貨の円貨換算率など統計資料
各国の社会事情、歴史や文化によって教育体制や諸条件は違うので、統計数値だけでその国の教育の良し悪しをみたり、比較できるものではありません。文部科学省も教育について考える基礎資料としての活用と諸外国における教育理解のための利用をすすめています。
教育におけるさまざまな諸外国との比較結果の中で、注目するところも人によってさまざまだと思います。個人的感想を述べると、日本は諸外国と比べて1 学級当たりの児童・生徒数が多いこと、女子教員の比率が低いこと、教育費の私費負担が高いことが目に留まり、日本国内で議論となる教育問題が諸外国との比較にも数値で端的にあらわれていると感じました。ぜひ関心ある事項の国際比較をしてみてください。
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投稿者 kksblog : 2008年03月08日 09:29