●タバコと健康に関する正しい知識を子ども達に 日本学術会議の提言 (2008年03月06日)
健康増進法や公共の場での全面禁煙など、タバコは健康に害があり、他人にそれを及ぼしてはいけない、という認識が定着しつつあります。このような中、子ども達はタバコについて、どれくらい知識があるのでしょうか?
日本学術会議は要望「脱タバコ社会の実現に向けて」を発表すると共に、厚生労働省健康局長に提出しました。国民をタバコの害から守る、という目標の下に、7つの提言がされています。
1.タバコの直接的・間接的健康障害につき、なお一層の教育・啓発を行う
2.喫煙率削減の数値目標を設定する
3.職場・公共の場所での喫煙を禁止する
4.未成年者喫煙禁止法を遵守し、次世代の国民を守る
5.タバコ自動販売機の設置を禁止し、タバコ箱の警告文を簡潔かつ目立つようにする
6.タバコ税を大幅に引き上げて、税収を確保したまま、タバコ消費量の減少をはかる
7.タバコの直接的・間接的被害より国民を守る立場から、タバコに関する規制を行う
この中で、未成年者喫煙禁止法には不備・不足があるとしています。現行法では「違反した未成年者が所持するタバコおよびその器具を没収する」とありますが、それ以上具体的なことは述べられていません。そこで、没収する手続きについて法令の整備をするべきと述べられています。また「未成年者の喫煙を知りながら制止しなかった親権者などは科料に処せられる」ことについて、監督者として学校の責任についても問うべきだとしています。
学校での敷地内全面禁煙は、受動喫煙を避けられるとともに、未成年者の喫煙率を下げるという報告がありますが、2005年のデータで敷地内全面禁煙を実施している学校は、小学校44.4%、中学校39.1%、高等学校43.6%といずれも半数に達していません。
喫煙防止教育を徹底させるためにも、教室の喫煙率の低減を含めた喫煙防止教育の必要性が述べられています。さらに学習指導要領に、小学校低学年から受動喫煙を含むタバコの健康障害とその予防に関する教育を行うように記載することなどが提案されています。
子どもはタバコの害から守られるべきです。しかし成人のタバコは合法であり、愛煙家を悪者扱いすべきではありません。なぜタバコを吸う大人がいるのか、なぜ子どもはいけないのか、そして愛煙家と嫌煙家が共存するためのマナーやルールについて、家族で考えてみてはどうでしょう。
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投稿者 kksblog : 2008年03月06日 15:01