●MSF「2007年、10の最も報じられなかった人道的危機」を発表 (2008年02月05日)
MSFは、“国境なき医師団”として、1971年にフランスで設立された非営利で国際的な民間の医療・人道援助団体で、緊急医療援助を主な目的として活動しています。
“MSF日本”は1992年に設立され、1999年に東京都から特定非営利活動法人として認められ、2002年には認定特定非営利活動法人(認定NPO法人)として国税庁の認定を受けることになり、日本国内での医師団参加者の募集、広報活動、現地医療プログラムへの資金援助を行っています。
MSFでは、毎年メディアの関心の外側で、出口の見えない危機にとらわれ続ける人びとの窮状を訴えることを目的とし、年間を通じて世界で最も注目を浴びず報道されることの少なかった人道的危機ワースト10のリスト『10の最も報じられなかった人道的危機』を発表しています。
10回目となる今年のリストには、中央アフリカ共和国、ソマリア、スリランカ、コロンビア、ミャンマー、コンゴ民主共和国などの人々の窮状、結核や子どもの栄養失調がもたらす犠牲などが、含まれています。
MSFが2007年のリストで取り上げた国、地域や背景が、アメリカ3大テレビネットワークの毎晩のニュース番組で取り上げられた時間は、2007年1月から11月までの間の合計でも、わずか18分間しかなかったそうです。この18分間の中に含まれていない報道もたくさんあります。
MSFは1998年に初めて「10の最も報じられなかった人道的危機」を発表しました。この年に、スーダン南部の絶望的な飢饉がアメリカのメディアでほとんど報道されていませんでした。
このリストは、MSFの緊急医療活動を引き合いに出すことにより、メディアで必ずしも常に報道されるわけではない人道的危機の規模や深刻さに対する関心を呼び起こすことを目的としています。
MSFでは、危機に対する有効な対策を引き出し、これを改善していく上で、メディアによる報道は不可欠であるとしています。
その一例が、子どもの栄養失調の問題についてで、栄養価の高いそのまま食べられる治療食品(RUF)を用いた栄養失調児の効果的な治療法についての報道が増えたことによって、現在の国際的な食糧援助政策を見直すべきだという意識が高まっています。
しかし、すでに、何度も連続してリストに登場し続け、解決の見込みの立たない事例もたくさんあるのが現状です。
今現在、世界で何が起こっているか?ということを、知ろうとすることは、大切なことなんだということをあらためて感じさせられますね。目を背けられない現実というものが実際あるということです。
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投稿者 kksblog : 2008年02月05日 11:38