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新学習指導要領 答申まとまる (2008年01月17日)

中央教育審議会では、初等中等教育分科会教育課程部会を中心に学習指導要領全体の見直しについて審議を積み重ね、1月17日、中央教育審議会総会において「幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善について」(答申)を取りまとめた。答申では、現行学習指導要領の「生きる力」をはぐくむという理念は知識基盤社会といわれる現在、ますます重要になっているとの認識の下、その理念を実現するための具体的な手立てを確立するための学習指導要領改訂の方向性を提言している。

「審議のまとめ」からの主な変更点は以下。

▼新しい学習指導要領等の円滑かつ確実な実施

 新しい学習指導要領等が、指導体制の確立や教科書の充実といった教育条件の整備等を伴って、円滑かつ確実に実施されるように中央教育審議会として注視する必要がある旨の記述が追加された。

▼学校、教師、子どもたちがもっている大きな力の一層十分な発揮

 今回の教育課程の改善に当たって、学校、教師、子どもたちがもっている大きな力をより一層十分に発揮できるようにすることが必要である旨の記述が追加された。

▼PISA調査2006の結果

 昨年12月に公表されたPISA調査2006の結果を踏まえた内容が追加された。

▼生きる力の理念の共有が十分なされなかった背景

「生きる力」の理念の共有が十分になされなかった背景として、文部科学省(文部省)による趣旨の周知・徹底が必ずしも十分ではなかった旨の記述が追加された。

▼中学校の選択教科について

 中学校の選択教科について、標準授業時数の枠外で各学校において開設し得るとすることが適当である旨の記述が追加されています。

▼道徳教育の充実

 道徳教育を充実・強化する観点から、適切な教材が教科書に準じたものとして十分に活用されるような支援策が必要である旨の記述が追加された。

▼教育条件の整備等

 教育条件の整備等に関して、各地の教育センターの機能の強化や、企業等の学校教育へのより積極的な協力・参画等についての記述が追加された。

 なお、学習指導要領改訂の今後のスケジュールについて、渡海文部科学大臣から、
「本答申に示された提言を受け止め、直ちに小・中学校学習指導要領の改訂作業に取り組み、2月中旬を目途に改訂案を公表し、1ヶ月間のパブリックコメントを行った上で、今年度内の改訂を目指す。新しい学習指導要領の完全実施には、教科書の準備で時間を要するが、来年度にしっかり周知を図った上で、平成21年度から可能な限り先行して実施することとしたい。
高等学校学習指導要領については、来年度できるだけ早い時期に改訂したい」と説明があった。

文部科学省では、本答申を受け、学習指導要領改訂の作業を進め、2月中旬には小・中学校の学習指導要領の改訂案を公表し、パブリックコメントを実施するとしている。その上で、平成21年度からの移行措置を経て、小学校では平成23年度から、中学校では平成24年度から完全実施する。

なお、移行措置の具体的内容は、今後、学習指導要領の改訂と併せて、まずは指導内容の増加が見込まれる算数・数学、理科を対象として検討を深め、決まり次第HPなどで伝えていく方針だ。

文科省答申まとめ



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投稿者 kksblog : 2008年01月17日 20:26


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