●教育振興基本計画特別部会と教育課程部会における審議のまとめに対するコメントについて (2007年12月13日)
教育再生においては、産業界も積極的な協力をしているものの、その第一義的責任は教育界にあり、教育界自らが何をなすべきか、その役割・責任を踏まえた上で、社会との連携の強化を目指すことが求められるだろうと、まずコメントされています。
by michael hurst
また、学校や教員が切磋琢磨しながら創意工夫する環境整備の重要性などを指摘した『教育再生会議』や規制改革会議の提言ならびにこれらを踏まえた『骨太2007』等の閣議決定を必ずしも反映しておらず、これまでの政府内での議論・決定を踏まえた計画を策定するべきであろう、ということです。
教員や学校、教育委員会が切磋琢磨しながら、学校運営や授業改善に向け、創意工夫するための環境整備、教育の受け手の意向を反映した運営を図り、客観的で多元的な評価に基づいて教育の質の保証・向上を図るしくみを導入することが必要である、というわけです。
また、教育振興基本計画の進捗状況を検証するためのしくみが必要で、重点的に取り組むべき事項にあわせ、数値目標、工程表としての達成期限などを盛り込むべきであり、特に、達成期限を検討する際には施策間の優先順位を付ける必要がある、としています。
「重点的に取り組むべき事項」での“知識・技能や思考力・判断力・表現力、学習意欲等の「確かな学力」を確立する”について、個性の伸張という基本コンセプトに対応する具体的施策が欠落しており、伸びる子は伸ばし、理解に時間のかかる子には丁寧な指導を行い、能力や興味・関心を最大限伸ばすための施策を入れるべきである、としています。
また、同じく「重点的に取り組むべき事項」での“優れた教員を確保するための優遇措置の維持及びメリハリある給与体系の実現”について、教員の勤務実態のみならず、教員評価に基づくメリハリのある給与体系を実現すべきであり、優遇措置の在り方については、教員給与の見直しの方向性を示した「骨太2006」の方針を踏まえることが必要である、としています。
そして、改訂学習指導要領で最低基準として定められた基礎・基本の知識・技能の定着に向け、教育界が最大限の努力をすることを期待し、これに併せて、教科学習、教科横断的な学習、体験学習などあらゆる機会を通じて課題設定力や知識活用力の育成をこれまで以上に行ってほしい、としています。
これからやっていうことすることを、ただ言葉として言うだけでなく、実際に実現させる努力をして具体的な形になったものを見ながら、また次へつないでいく、ということをしないと、解決策にはならないですよね。
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投稿者 kksblog : 2007年12月13日 23:22