●子どもの安心・安全を守るために学校としての取り組みは? (2007年12月13日)
中央教育審議会は、「子どもの心身の健康を守り、安全・安心を確保するために学校全体としての取組を進めるための方策について」の審議経過報告を公表しました。
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子供の健康、食育や学校の安全についての報告が掲載されています。
現在は、社会状況等の変化により、学校保健、食育・学校給食、学校安全に様々な課題が生じていて、学校保健については、ストレスによる心身の不調などメンタルヘルスに係る課題やアレルギー疾患を抱える子どもへの対応にあたって、子どもの状況を把握し、的確な対応を図ることが求められているようです。
学校給食については、子どもの食生活において朝食欠食、偏食、孤食といった課題が生じており、学校での食育を推進することが求められています。これは、子供達だけの問題ではなく、このような状況を作ってしまう保護者にも重要な課題と言えます。
「子どもの健康を取り巻く状況」として挙げられているのが、生活習慣の乱れ、いじめや不登校などのメンタルヘルスに関する課題、アレルギー疾患、性の問題行動や薬物乱用など多様で深刻化しています。
それらの対応としては、健康に関する課題を単に個人的な課題とするのではなく、学校、家庭、地域社会が連携して、社会全体で子どもの健康づくりに取り組んでいくことが必要であるとしています。学校としての取り組みは、すべての教職員が共通の認識(基本的な知識と理解)を持ち、校長のリーダーシップの下、学校保健計画に基づき、教職員の保健部(係)などの学校内の関係組織が十分に機能し、すべての教職員で学校保健を推進することができるように組織体制の整備を図り、保健教育と保健管理に取り組むことが必要であるとし、加えて養護教諭の対応も重要になります。
「子供の安全を取り巻く状況」については、休み時間などでの怪我、学校に不審者が侵入して子どもや教職員の安全を脅かす事件や通学路で子どもに危害が加えられる事件が発生するなど、事故が発生し社会問題になっています。
これらの問題への対応は、学校における子どもの安全を守る体制の整備を推進するとともに、学校に対する意識の変化や地域コミュニティのつながりの希薄化などの地域や社会状況に適切に対応しつつ、学校・家庭・地域の連携の下で子どもの安全に関する取組を進めていくことが必要であるとしています。不審者などの危機的状況には「学校への不審者侵入時の危機管理マニュアル」をまとめているようです。
子どもの健康、食、安全については、学校のみならず、家庭としての役割も十分に必要です。特に食に関しては毎日のことですし、成長や味覚を養う大切な時期です。家族で食卓を囲み、子どもの顔をよく見ながら食事をする事で、メンタル面も安全に関する情報も伝わってくるのではないでしょうか。
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投稿者 kksblog : 2007年12月13日 12:46