●PISA2006の調査結果に関する声明 (2007年12月12日)
社団法人全国学習塾協会から、PISA2006の調査結果に関しての声明です。
by leanna marie rivers
PISA2006というのは、国際学力調査として行われたOECD(経済協力開発機構)生徒の学習到達度調査のことをいいます。
1992年と2002年、二度にわたる大幅な学習内容の削減があり、今回のPISAの調査結果には「応用力の低下」が現われています。ですが、基礎学力の充実なくして、応用力の向上はあり得ず、「読解・計算」のような基礎的な学力を確実にすることから始め、身についた知識を応用していけるような学習が、今こそ必要なのではないかと、社団法人全国学習塾協会では考えています。
社団法人全国学習塾協会では、学習指導要領の削減により、単に学習内容が半減しただけでなく、子どもたちの本来かき立てられるべき「意欲」や「関心」までも半減させることになったと考えています。
現在の子どもたちは20年前の子どもたちより格段に勉強しなくなっており、特に、理科や社会といった「知識」が直接日常に反映する教科の内容は、詳しければ詳しいほど「もっと知りたい」という興味を引き起こすものなのですが、その可能性の部分を消してしまった傾向があるということです。
その反面として、“学習塾における理科実験や体験の人気”に現れています。たとえ「ものを燃やす」や「ひもを結ぶ」という単純なテーマであっても、子どもたちは目を輝かす例はいくつもあります。最も根本的である、“教科書や学校の授業”がおもしろくないと、子どもたちが興味関心を示すはずはないと考えています。
一方で、特にサッカーなどのスポーツの世界では、日本全体に技術的レベルの向上があり、当然、子どもたちに対する指導内容もレベルアップしています。目標が高いからこそ興味関心がわき、そのため競争力もあり、お互いの技術を高め合う結果となるというわけです。
子どもたちが高い潜在能力を持ちながら、ただ磨かれていない状態で、世界に対して自信の持てな
い大人に育てることは、良くないとして、学習塾が、子どもたちの「できる」のために努力して、人材づくりに貢献していけるようにしたい、としています。
『教育のプロ』というのは、どういうことをいうのかな?と、考えてしまいますね。
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投稿者 kksblog : 2007年12月12日 21:20