●勉強をする子どもとしない子どもの二極分化が進む 日本の小学5年生 (2007年12月12日)
株式会社ベネッセコーポレーションは国際6都市における小学生の学習に関する意識・実態の調査をおこないました。
by IsaacClan5
調査の対象となったのは、東京、ソウル(韓国)、北京(中国)、ヘルシンキ(フィンランド)、ロンドン(イギリス)、ワシントンDC(アメリカ)に住む10歳~11歳の小学5年生です。
「好きな教科」の調査では、「国語」や「算数・数学」などの教科の「好き」の割合は、北京では8割を超えるが、それ以外の都市では5~7割程度でした。いずれの都市でも「体育」を「好き」と回答する割合が高く、全体として実技教科を好む傾向がみられます。
「平日の学習時間・宿題をする時間・テレビ視聴時間」の調査では、ヘルシンキ、ロンドン、ワシントンDCでは、平日の学習時間を、「およそ30分」「1時間」と回答する比率が高く、1時間以内を目安に行っています。これに対して、ソウルは4人に1人が「3時間30分を超える」と回答するなど、学習量がかなり多い結果になりました。
また、北京は特定の時間に集中する学習傾向がみられず、これに対して東京は、「およそ30分」「1時間」が多い一方で、「3時間30分を超える」も1割を超えており、学習量が多い子どもと少ない子どもの二極分化の様子がみられます。
「成績の自己評価」の調査では、現在の自分の成績についてたずねたところ、上位評価は東京がもっとも少なく22.3%でした。つづいて、ソウル29.9%、北京34.8%、ヘルシンキ40.3%、ロンドン43.2%、ワシントンDC54.9%となっており、欧米3都市の小学生の自己評価が高いことがわかりました。
「希望する進学段階」の調査では、北京の小学生は65.2%が「大学院まで」を希望しており、高学歴を望む意識がきわめて高い傾向にあります。一方、東京の小学生は、相対的にみて、「高校まで」という回答が多く、「四年制大学まで」や「大学院まで」を希望する割合は低めでした。
国際6都市の小学生の様子を比べてみると、日本の小学生は成績の自己評価が6都市の中で一番低いことや、学習量が多い子どもと少ない子どもの二極分化の様子が見られることがわかりました。自信のない子どもを元気づけるためにも、家庭では、子どもが成績に自信を持てるように優しく励ましてあげることが必要なのではないでしょうか。
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投稿者 kksblog : 2007年12月12日 20:13